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教育現場でのICT活用事例紹介(中学校)

生成AIパイロット校で中学3年生が後輩に活用のポイントを伝授──生徒が得た気づきとは?

相模原市立中野中学校における生成AI活用事例

 文部科学省は「初等中等教育段階における生成AIの利用に関するガイドライン」を踏まえ、教育活動や校務で生成AIの活用に取り組む「リーディングDXスクール 生成AIパイロット校」を指定している。その1校である相模原市立中野中学校で今年3月、中学3年生がメンターとなって中学1年生へ生成AIの活用について教える「生成AI異学年学習交流会」が実施された。同校の生徒は日ごろからどのように生成AIを活用しているのか。また、交流会で3年生は何を伝え、1年生はどういった気づきを得たのか。生徒の皆さんと、同校で生成AIの活用を主導する梅野哲総括教諭に話を伺った。

生徒主導で実施された「生成AI異学年学習交流会」

 令和5・6年度の生成AIパイロット校に指定されていた相模原市立中野中学校。生成AI異学年学習交流会では約1年半にわたって生成AIを活用してきた中学3年生が、これから本格的に活用する中学1年生に向けて、学習活動でどのように生成AIを活用すればよいのかを伝えた。[※]

[※]同校で使用されている生成AIはOpenAIの「ChatGPT」とGoogleの「Gemini」の2つで、2025年4月時点の規約ではいずれも13歳以上でなければ使用できない(ChatGPTは親権者または法定後見人の許可も必要)。そのため、同校では13歳の誕生日を迎えた生徒から使用を開始しており、中学2年生から本格的に活用している。

 交流会は3年生が卒業を控えた3月7日と10日に行われた。実施を決めたのは梅野総括教諭だが、交流会の中身や当日の進行はすべて3年生の生徒が主導し、クラスごとに異なる展開で進められた。

スライドもすべて3年生の生徒が作成
スライドもすべて3年生の生徒が作成
3年生と1年生がペアを組み、マンツーマンで活用のポイントを伝授
3年生と1年生がペアを組み、マンツーマンで活用のポイントを伝授
自分が書いた文章の添削や、グラフの分析などを活用方法を伝えた
自分が書いた文章の添削や、グラフの分析などを活用方法を伝えた

1年生はこれまでの使い方を振り返るきっかけに

 交流会終了後、まず中学1年生に感想を聞いた。

 これまで「わからないことを生成AIに入力し、さらにその出力結果を簡潔にまとめるように指示していた」という生徒は、「生成AIの回答はすべて合っていると思っていたし、まとめてもらった内容をコピペして終わってしまうことが多かった」と振り返る。しかし交流会の中で出力結果を改めて読んでみたところ、意味が通らない部分もあったといい、「これ以上、コピペだけしても自分のためにならないと思った」と話す。さらに、3年生からは「電柱が写っている写真など、住所がわかるような画像をアップロードしてはいけない」といった、生成AIに画像を読み込ませる際の注意点も教えてもらったという。

 また別の生徒は「プロンプトを工夫することで、自分に合った出力結果が返ってくることを知ることができた」と話した。これまでは「レポートを書くときなどに生成AIを使っていたが、めあてを入れてどうすればいいか聞くだけだった」とのことだったが、「今後は出力結果を参考にして、文章は自分で考えたい」と語った。

次のページ
自分が生成AIを使って得た気づきを後輩に伝える

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この記事の著者

森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

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