マイパレは、同社が開発した、生成AIを活用したサポートアプリ「マイパレfor school」がプロトタイプから製品版へと移行し、2025年度から学校への導入を開始することを、2月24日に発表した。製品版ではより体系的なカリキュラムを実現し、2025年度からの正式導入校を募集している。
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同社では、中高生の探究学習においてテーマ決めや次のステップに移せない悩みを解決し、「学ぶって楽しい」を届けるために生成AIを活用することでサポートするアプリを開発している。
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探究学習では、一斉授業では成り立たないからこそ、生徒一人ひとりと向き合った時間が必要となる。しかし、教員と話す時間が限られていることに加えて、カリキュラムがないためどう進めるのがよいか悩み、生徒自ら動き出せない足踏みした状態を引き起こしてしまう。また、文部科学省は、探究学習について自己のあり方とも合わせて考えていくこと、つまり生きる力を身につけることも重要と述べている。
そこで同社は、自分がやってみたいと興味を持てるような自分ごと化された探究を行う「マイパレ for school」を開発した。「マイパレ for school」は大人と出会う「探究の現場」に赴くための準備を行う「生徒に向き合う場所」を重視し、一人ひとりに合わせたテーマ設定や、悩んだときに生徒に合わせたフィードバックができる設計にした。この部分をしっかりと行うことで、インタビューなど次のアクションへと踏み出せると考えている。これに生成AIを掛け算させることで、生徒が悩みを話すことができ、次のステップへと進められるとともに教員の負担軽減にもつなげられる。
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「マイパレ for school」では、生徒一人ひとりが自身の興味を引き出すキーワードを選定し、それにもとづいた独自のテーマや問いを立案するプロセスをサポートする。これにより、従来の一律的なカリキュラムでは得られなかった、個々の学習意欲や発見を促す仕組みが実現できる。プロトタイプ版では約2000名の生徒に実際に活用してもらい、論文検索の補助や今後のアクションプランの提案などを現場のニーズに合わせて行った。
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製品版ではより体系化されたカリキュラム設計を導入している。学期ごとに進捗状況が可視化され、テーマ出しから調べ学習、さらにはプロジェクトとして実際に取り組む段階まで各フェーズで最適なサポートを提供する体制を整えた。生徒自身が疑問を持ち、気づきを得るプロセスを大切にしながら、自分で自走できることを目指している。好奇心を刺激し「もう少し続けてみたい」と感じさせる環境を創出することで、生徒たちが自発的に考え、行動する手助けを行う。
なお「マイパレ for school」は、年度途中からの導入が可能となる。パンフレットや実証実験をまとめたレポートなどの資料請求は公式サイトから受け付けている。
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