スタディプラスは、同社の運営するStudyplusトレンド研究所が、学習管理アプリ「Studyplus」上で全国の高校生を対象に実施した、「情報Iの取り組みに関するアンケート」の結果を12月12日に発表した。同調査は、11月19日〜21日の期間に行われ、1673名から回答を得ている。
調査対象者に、学校以外のシーンでパソコンを使うことがあるかを尋ねたところ、6割近くが高校に入る前から自宅でパソコンを使った経験があると回答した。中には、小学生に入る前からパソコンに触れているとの回答もみられる。
これまで、学校以外でプログラミングを習う機会があったかを尋ねた質問では、「あった」という回答が33.0%となった。
2022年度の学習指導要領にて必修化された「情報I」の授業内容を、どの程度難しいと感じるかを尋ねたところ、「かなり難しいと感じる」と「難しいと感じる」を合わせた割合が約68%だった。男女別でみると、「かなり難しいと感じる」または「難しいと感じる」と答えた割合は、女子が男子を16ポイント上回っている。
「情報I」で難しいと感じる内容を尋ねた質問(複数回答)では、「プログラミング」という回答がもっとも多かった。
「情報I」の授業を担当している教員の、この分野に対する理解度は十分だと感じるかを尋ねたところ、「十分」だとする回答が66.5%を占めている。
大学入試において「情報I」を利用するかを尋ねた質問では、高校3年生の約8割が利用予定であると答えており、程なく受験学年となる高校2年生でも利用予定が6割超となった。また、高校1年生でも半数近くが利用予定であると答えている。
大学入試において「情報I」を「利用する」と答えた人に、その理由を尋ねたところ(複数回答)、「国公立を志望していて受験が必須だから」が他の回答を大きく引き離して最多となり、「得意な科目で得点源にできると感じているから」がそれに続いた。
「情報I」を受験で利用すると決めた時期としては、「高校1年生の4〜6月」がもっとも多く、高校3年生に絞った場合でも同様の結果となっている。
同じく、大学入試において「情報I」を「利用する」と答えた人に、「情報I」の受験勉強をどの程度しているかを尋ねた質問では、「他の受験科目と比べると時間を割いていない」という回答が9割超を占めた。
同じく、大学入試において「情報I」を「利用する」と答えた人に、「情報I」について具体的にどんな受験対策をしているかを尋ねたところ(複数回答)、「学校の授業や教科書を使って対策している」(61.9%)が最多となり、「参考書や問題集を購入し、対策している」(26.7%)がそれに続いている。また、「対策していない」(12.0%)という回答もみられた。
同じく、大学入試において「情報I」を「利用する」と答えた人に、「情報I」の受験対策にどのような難しさを感じてるか、その理由を尋ねた質問(複数回答)では、「過去問などの情報が揃っていないこと」(65.3%)がもっとも多い。中には、
- 配点が高いので悩みの種。勉強法がわからない「情報I」が増えて負担が大きい
- 模試の時間が長くなり精神的にも身体的にも厳しい
- 模試のレベルのものが当日出題されるのか不安になる
- 5教科でも精一杯で余裕がない
といった回答もみられた。
すべての調査対象者に、「情報I」の勉強は将来役に立つと思うかを尋ねたところ、「役に立つと思う」とする回答が69.4%となった。
「情報I」の授業や学習は、楽しいと感じるかを尋ねた質問では、「楽しい」とする回答は42.4%に留まり、「役に立つと思う」とする回答から27ポイントも減少した。
「情報I」の授業や学習は楽しいと感じるかという質問への回答を、「情報I」の勉強は将来役に立つと思うかという質問への回答と組み合わせてみると、「将来役に立つ」と感じている人ほど、授業や学習も楽しいと感じている人が圧倒的多数となっている。
「情報I」の授業が楽しいと思う理由、楽しくないと思う理由、および「情報I」の授業が楽しいと感じる人の「情報I」の授業に対する印象、「情報I」の授業が楽しくないと感じる人の「情報I」の授業に対する印象は以下の通り。
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