行知学園は、小学校・中学校・高等学校(インターナショナルスクールを除く)の教員を対象に実施した、「外国人児童生徒への教育」に関する調査の結果を10月2日に発表した。同調査は、9月11日〜12日の期間に行われ、1015名から回答を得ている。
調査対象者に、現在勤務している学校の担当クラスの児童生徒のうち、外国人の人数を尋ねたところ、「5人未満」(41.8%)がもっとも多く、「10人未満」(21.9%)、「15人未満」(10.9%)がそれに続いた。自身の勤務する学校では、今後、外国人の児童生徒が増える傾向にあると思うかを尋ねた質問では、「とても増えると思う」(26.1%)と「やや増えると思う」(59.0%)を合わせた割合が8割に達している。
外国人の児童生徒の対応で困っていることを尋ねたところ(複数回答)、「日本語の授業の理解に困難がある」(32.4%)が最多となり、「日本文化・生活様式になじめていない」(31.0%)、「生徒間とのコミュニケーションがうまく取れない」(30.1%)、「日本語の指導が困難」(28.9%)が続いた。外国人の児童生徒の保護者への対応で困っていることとしては(複数回答)、「日本の文化や社会・生活様式になじめていない」(44.9%)がもっとも多く、以下「学校からのお知らせや書類が理解できていない」(34.3%)、「児童生徒のことで保護者と連携がとれない」(33.9%)が続いている。
外国人の児童生徒の教育のために、個人や学校として取り組んでいることを尋ねた質問(複数回答)では、「日本語を教えるための日本語学習」(37.1%)、「生徒とコミュニケーションをとるための外国語学習」(37.0%)、「語学・異文化交流などの校内研修への参加」(27.7%)が上位を占めた。外国人の児童生徒の教育のために、教員に特に必要なスキルはなんだと思うかを尋ねたところ、「外国語のスキル」が32.6%、「日本語教育のスキル」が31.4%、「異文化理解力」が23.3%となっている。
外国人の児童生徒に日本語を教えるために、個人で日本語教育について学びたいと思うかを尋ねた質問では、「非常に学びたいと思う」(31.4%)と「やや学びたいと思う」(54.9%)を合わせた割合が8割超となった。4月に「登録日本語教員」という国家資格が創設されたことを知っているかを尋ねたところ、同資格への認知度は70.1%に達している。
外国人の児童生徒の教育に、登録日本語教員の資格は役に立つと思うかを尋ねた質問では、「非常に役に立つと思う」(35.8%)と「やや役に立つと思う」(53.3%)を合わせた割合が約9割を占めた。
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