角川ドワンゴ学園は、6月8日に発生したサイバー攻撃に起因する、同学園に関連した情報の外部漏えいのうち、8月5日時点で明らかになっているものを発表した。なお今回のサイバー攻撃は、ドワンゴが運営する「ニコニコ」を中心としたサービス群を標的としたものとなる。
8月5日時点で情報が外部に漏えいしたことが確認されたのは、N中等部・N高等学校・S高等学校の在校生・卒業生・保護者・出願者・資料請求者のうち、一部の人々の個人情報(氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、学歴といった属性情報、入学年・担任・進学先といった学生情報など)、および一部従業員・元従業員の個人情報(氏名、メールアドレス、口座情報といった属性情報、社員番号・所属組織などの人事情報など)、計18万6269名分だという。
外部漏えいが確認された対象者には、8月19日から順次、個別に謝罪および通知を送付し、今回の外部漏えいに関する専門の問い合わせ窓口を設置した。問い合わせは、Web上のフォームまたは電話(フリーダイヤル)にて受け付けている。
あわせて同学園は、今回外部に漏えいした個人情報を悪用した、フィッシングメールやスパムメール、詐欺メールといった迷惑メールの送付への注意を呼びかけた。同学園からは、生徒や保護者にメールやSMS、SNSなどでクレジットカード情報(クレジットカード番号、有効期限、暗証番号、セキュリティコード、ID・パスワードなど)や、銀行口座の暗証番号を尋ねたり、金銭を要求することはないとしている。詐欺や脅迫を示唆するようなメールなどを受け取った場合は、直ちに所轄の警察署に相談するよう求めている。
そのほか、今回のサイバー攻撃を行った組織が公開したものとして、匿名掲示板やSNSなどで個人情報を拡散する行為が確認されている。こういった情報拡散に対しては、KADOKAWA、ドワンゴ、角川ドワンゴ学園の横断対策チームによる措置を強化していることも明らかにした。
現在、弁護士との協議の上で、SNSや匿名掲示板、各種まとめサイトなどの巡回や情報提供に基づいて、悪質な情報拡散行為に該当する書き込みを特定。その後、運営者への申請による削除要請および情報開示請求を行うなど、対策を進めているという。
なお、悪質と認識された情報拡散行為などのうち、角川ドワンゴ学園に関連するものとしては8月5日時点で、Xにて11件、「5ちゃんねる」にて45件、まとめサイトで1件、その他で10件の、計67件となっている。
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