GMOメディアは、授業の理解度チェックや振り返りを簡単に行える小テスト作成ツール「コエテコStudy byGMO」を、2025年4月を目途に提供を開始する。これに先立ち、2024年8月2日からデジタル人材共創連盟(デジ連)と連携し、全国の高等学校を対象に実証実験参加校の募集を開始することを、8月2日に発表した。
「コエテコStudy byGMO」では、教科書に沿った問題を生成AIで自動作成し、3000問以上の問題を提供する。今回の実証実験では実教出版の協力のもと、同社の発行する2024年度用の「最新情報I」の教科書内容を要約した生成AIが、教科書に沿った小テストの作成と採点をサポートする。今後は、同社の「高校情報I Python」や「図説情報I」への対応も予定している。
社会全体でDX化が進む中、教育現場でも生徒の学習データなどのICT活用や、協働的な学びの推進、教員の業務効率化などが求められている。これに応じてGMOメディアでは、2023年4月からオンライン講座サービス「コエテコカレッジ byGMO」で「ITパスポート過去問題集講座」を、科目「情報I」の教育支援として全国の高等学校へ無償提供してきた。
しかし、ITパスポート試験の内容では「情報I」の学習を進める上で過不足があり、授業での活用に課題があった。また、東京都の情報科教員へのヒアリングからも、小テスト作問や採点、成績管理などの業務負担が大きな課題であることがわかった。
これらの課題を解決するため、学校DX支援を目的として「コエテコStudy byGMO」が開発された。今回は「最新情報I」の教科書に対応した内容で、全国の高等学校を対象に実証実験の参加校を募集する。実証実験を通して教員の声を反映し、「コエテコStudy byGMO」の精度向上や他科目への展開につなげていく。
「コエテコStudy byGMO」は、生成AIが教科書の内容に沿った問題を作問し、教員が出題したい内容を教科書の目次やページから選ぶだけで簡単に小テストを作成できるツール。この生成AIによる作問技術は、5月に特許技術として出願している。生徒は出題された問題をCBT形式で解くことが可能で、回答した問題やその結果はオンラインでいつでも確認できる。
「コエテコStudy byGMO」の特徴は以下の通り。
教科書の目次やページから選ぶだけで簡単に小テストの作成が可能
教科書に沿った問題が3000問以上収録されており、手軽に授業の振り返りや理解度チェックが可能。
生徒の回答は自動採点されるので、すべての回答の確認が不要
生徒も即座に結果の確認が可能。採点にかかる時間も大幅に削減される。
分かりやすい解説
採点結果のページで各問題の解説を確認でき、理解を深められる。
生徒やクラス別に成績の評価と蓄積が可能
今までの結果推移や解答状況などを簡単に確認でき、生徒の取り組みや成績を評価につなげやすい。
今回は「コエテコStudy byGMO」を導入できる高等学校を対象とし、実際の教育現場での効果の検証が行われる。参加校には、システム導入のサポートとともに、導入後のフィードバックをもとにシステムの改善を図るための協力を求めている。
申込資格は、アンケートに回答できる全国の高等学校・高等専門学校すべて(通信制・特別支援学校・フリースクールも含まれる)。募集期間は8月2日~2025年3月31日の11時。費用は無料。参加には専用フォームからの申し込みが必要となる。
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