ストリートスマートは、同社が提供している、小中学生の情報活用能力育成を支援する「Google for Education 活用表」を、より学校現場で有益に活用できる教材へとバージョンアップしたことを、4月26日に発表した。
「Google for Education 活用表」は、ICT活用における教員のための総合プラットフォーム「master study」への無料会員登録で利用できる。
同ファイルは、育成すべき情報活用能力を具体的な学習活動と関連づけて段階的に体系化した、教員のための具体的な指標として誕生している。「情報活用能力」を学習活動のあらゆる場面で育むことが重要視されている中で、同社がICT支援を行う学校現場の教員から寄せられた「授業の中で情報活用能力をどう育めばよいのか」「何年生でどれくらいICTを活用できればよいか」「ICTの活用をどのようにステップアップさせていくべきか」といった悩みの声を受けて、2023年5月に作成・公開された。
今回のバージョンアップは、東京学芸大学教職大学院・教授／学長特別補佐である堀田龍也氏との共同研究プロジェクトによって得られた、「子どもたちが主体的に情報活用能力を高められることが重要である」という知見に基づいて行われている。同プロジェクトは、2023年6月に開始している。
バージョンアップ後の「Google for Education 活用表」では、中学校卒業までに「課題解決のために、自ら必要な情報や手段を選択できる姿」に到達することを目指している。その目指す姿に向けて、「ステップ1」から「ステップ4」の4ステップで構成されている。
ステップ1では基本操作の習得、ステップ2では汎用的なツールの活用、ステップ3では場面に応じたツールの選択、ステップ4では課題解決のための活用方法の選択と、活用の幅を広げていくことによって、繰り返し取り組む中で習熟度を高めつつ目指す姿に向かっていける。
なお、ステップ1は小学1～2年生、ステップ2は小学3～4年生、ステップ3は小学5～6年生、ステップ4は中学生と想定しているものの、必ずしも該当学年のステップから始めなくてはならないというわけではない。各ステップで情報活用能力を育むための活動（ミッション）が設定されており、ミッションごとにクリアするためのヒントが記載されている。すべてのステップが同じGoogle スプレッドシートのファイルに集約されているため、ステップ1からじっくり進めてみたり、困ったときにはヒントを参照して前のステップに戻ったりと、子どもたちが自分に合ったステップを選択して、それぞれのペースで取り組むことが可能となっている。
さらに、子どもたちが活用表に取り組む中ではじめて知ったことや覚えたこと、自ら発見した機能や活用アイデアを記載する項目が追加されている。自身の言葉で書き留めていくことにより、一人ひとりがオリジナルの活用表を完成させられる。個人で黙々と活用表に取り組むだけではなく、自ら発見したことを友だちに向けて発信したり、日常生活の中で感じる課題をICTを活用して自ら解決したりすることで、協働的に学びつつ情報活用能力を着実に身につけられる。
あわせて、ミッションを達成してチェックボックスをクリックしていくことで表紙のイラストやQRコードが徐々に完成する。そのため、身に付けた力やスキルを活かして取り組む新たなミッションが浮かび上がってきたり、完成されたQRコードを読み取るとオリジナル動画やGoogleのツールをより有効に活用するためのヒント集（PDF）を見ることができたりと、魅力的な特典を設定している。
そのほか、教員向けの活用表も用意する。概要や使い方の説明に加えて全ステップ全項目の記載例を掲載しているので、ICT活用に不安がある教員も安心して利用可能となっている。記載例は子どもたちへのアドバイスとしてはもちろん、日々のICT活用方法のアイデアとしても参考になる。
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