ジョイズは、香川県内の中学校を対象に実施している「英語教育における1人1台端末活用実証事業」の取り組みを、11月28日に発表した。
同社が提供する「TerraTalk」は、AI技術を活用した教育機関向け英語学習クラウドサービス。独自開発の発音・発話解析エンジンを軸に、スピーキングを中心とした4技能別のエクササイズを提供している。
音声ベースのチャットボットによる会話練習を中心に、学習者一人ひとりがフィードバックを受けながら学習できる。またオプション教材を利用することで、外部の検定試験における面接、試験対策を実施可能となる。面接室に入室してから退出するまでの一連の流れを体験できるため、試験の直前対策を1人で何度でも行うことが可能。
同事業について
香川県では児童生徒の英語の4技能をバランスよく育成し、コミュニケーション能力の育成を目指す英語教育に取り組んでいる。特に読み聞きしたことをもとに英語を話したり、質問に対して適切に応答したりする力の育成を目指し、アウトプットの質と量を高めるための指導方法の工夫・改善を進めている。
生徒の英語学習への意欲喚起と、英語教員の授業改善による生徒の発信力強化を目的とする同事業に「TerraTalk」が採用された。生徒は1人1台の端末を活用し、英語で自信を持って自己表現できるようになるまで繰り返し発話練習のできる環境を「TerraTalk」で整え、授業内外で継続的にその機会を確保することでアウトプットの質の向上を目指す。
また教員は「TerraTalk」管理画面に記録される発話の録音や発話に対するフィードバックのデータなどから学年、学級および個の課題や変容を客観的に捉え、授業デザインやパフォーマンステストの在り方を見直していく。
「TerraTalk」を用いたデータ集計や授業改善の取り組み
同事業では、香川県内のモデル中学校の2年生を対象に2023年9月1日から2024年1月19日まで(一部学校は2023年10月1日から2024年1月19日まで)の間「TerraTalk」での英語学習の活動が実施される。
利用期間中は授業内外の4技能ごとの学習時間のデータを、時間帯および曜日別に集計する。また生徒利用率(「TerraTalk」で学習した生徒の割合)を計測し、同社が週次の活動状況を香川県教育委員会へ報告する。
データの分析により、活動状況のよい学校で活用場面や授業導入方法などを調査・ヒアリングし、授業デザインの改善例などをまとめていく。
加えて、生徒の英会話における能力を測るため、スピーキング速度とAIからの質問に回答するまでの時間(反応時間)を同事業開始時と終了時に計測し、これらの数値が向上した学校での学習時間や利用傾向、活用場面などとの相関関係を調査する。


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