金沢工業大学は、同大学の「KIT数理データサイエンス教育プログラム」が、8月25日付で文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」に全学部(工学部、情報フロンティア学部、建築学部、バイオ・化学部)認定されたことを、9月4日に発表した。
文部科学省では2021年度から「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」を実施している。「応用基礎レベル」は2022年度から開始された認定制度で、専門分野での数理・データサイエンス・AIの応用基礎力を習得できる優れた正規授業から構成される教育プログラムを「応用基礎レベル」として認定している。
同大学では教育の主軸として、世界標準の工学教育「CDIO」(Conceive:考え→Design:設計し→Implement:実行に移し→Operate:操作運用する)のプロセスを社会性のある研究課題で実践する「プロジェクトデザイン教育」や、学生が企業の社員となり、数カ月間、実践的な問題発見解決業務に従事する「コーオプ教育」など、イノベーションを創出できる「自ら考え行動する技術者」の育成に取り組んでいる。
今回、全学部での「応用基礎レベル」認定により、「情報に強い金沢工業大学」として、全学部で問題発見・解決の手段としてAIやデータサイエンスを活用し、SDGsやSociety5.0が目指す未来社会の実現に挑戦できる、研究力のある技術者の育成を目指していく。
なお、同大学は2022年度、全学部で「数理・データサイエンス・AI教育プログラム リテラシーレベル」と「数理・データサイエンス・AI教育プログラム リテラシーレベル プラス」に選定されている。
今回認定された「数理・データサイエンス・AI教育プログラム 応用基礎レベル」は専門分野での数理・データサイエンス・AIの応用基礎力を習得できる正規課程教育を認定するもので、同大学は初級レベルから応用基礎レベルまで全学部で認定されたことになる。
同大学の情報教育では、Society5.0をリードする技術者の育成を目指している。問題発見解決にAIを活用できるよう、2019年度から「AI基礎」「ICT基礎」を開講し、2020年度入学生から全学部・学科の必修科目としている。また、発展・応用系として「AIとビッグデータ」コース、「IoTとロボティクス」コース、「ICTと情報セキュリティ」コースの3コースを導入し、Society5.0で必要とされる高度な情報技術を身につける教育を全学的に展開している。
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