Finatextグループでビッグデータ解析事業を担うナウキャストは、京都大学 経済学部学部長・経済学研究科研究科長の依田高典(いだ たかのり)氏と連携し、同大学 経済学部・経済学研究科の学生を対象にデータサイエンス教育を推進することを、7月20日に発表した。
同社は、クレジットカード決済データやPOSデータ、人流データなどを用いて消費や物価といった経済動向をリアルタイムに可視化し、国内外の機関投資家の投資判断や事業会社の経営判断を支援している。コロナ禍では、消費や物価動向のデータを一部公表するなど、公共性の観点からもオルタナティブデータ活用の推進に取り組んできた。
京都大学の依田氏は、データに基づいた理論検証や経済政策評価の観点からもデータサイエンス教育の必要性を強く認識し、より高頻度で入手可能なオルタナティブデータを用いた研究機会を学生に与えたいと考えていた。
同連携によりナウキャストは、学術研究を目的としたオルタナティブデータの分析を希望する学生に対し、データを無償で提供する。学生は提供されたデータを利用して論文を執筆し、同社に論文報告を行う。
同取り組みで提供されるデータは、クレディセゾンが保有するクレジットカード決済データで、同社は取り組みに賛同し、データをナウキャストを通じて学生に提供することに合意している。
分析に用いるクレジットカードデータは、氏名、生年月日、カード番号など個人を特定できる情報は一切含まず、カード利用情報などを含めて統計化したうえで、個人情報に復元できないように加工したものを使用する。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア