マイナビは、2024年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2024年卒大学生 活動実態調査(5月)」の結果を6月7日に発表した。同調査は、5月25日~31日の期間に行われ、5062名(文系男子:1038名、文系女子:2071名、理系男子:1009名、理系女子:944名)から有効回答を得ている。
調査結果によれば、2024年卒業予定の大学生・大学院生の5月末時点での内々定率は、前年比4.7ポイント増の70.2%だった。
平均内々定保有社数は前年比0.1社増の2.2社で、4月と同様に内々定率・平均内々定保有社数ともに高い水準で推移している。
先進的なAI技術などの新しいテクノロジーの登場によって、就職観や志望業種・志望職種・志望企業などの選択に影響があったかを尋ねたところ、「影響を受けたことはない」(43.6%)がもっとも多く、「影響を受けたことがある」は15.3%だった。
影響を受けたことが「ある」と答えた学生からは、「企業を選ぶ際にITの活用やDX化に対応しているか意識していた」「AIではできない、対人ならではの仕事をしたいと考えるようになった」といった、企業がテクノロジーの導入に積極的か、自身のしたい仕事がAIに置き換えられないかに焦点を当てた回答が寄せられている。
ChatGPTなどの生成系AIによるチャットサービスの利用経験を尋ねた質問では、「使ったことはないがサービスのことは知っている」(48.2%)が最多となり、利用経験がある学生は39.2%、就職活動で使ったことがある学生は18.4%だった。
ChatGPTをはじめとする、生成系AIによるチャットサービスを就職活動で活用することについての考えを尋ねたところ、「使いたい」は34.8%、「使いたいと思わない」は37.8%と、同程度となっている。
「使いたい」と答えた学生からは、「文章の推敲や拡大(400文字から600文字にするなど)など、就職活動の補助的なものとして使いたい」「面接で聞かれそうな設問を想定させている。自分では思いつかない角度からの質問は実際の面接でも役立った」といった活用例が寄せられた。一方で、「使ってみたいと思わない」という学生からは、「人と話すことで心が整理されたり癒されたりすることもある」「自分らしさが表現できず、他の就活生との差別化ができない」といった、懸念の声が寄せられている。
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