バカンは、近畿大学情報学部(大阪府東大阪市)が同社の協力を得て「見守りセンシングシステム」を学部棟(E館)に導入し、学生生活をサポートするAI技術の開発に取り組むことを、10月27日に発表した。なお、同学部に導入された「見守りセンシングシステム」は、大学建物内に研究用途で設置されたものとしては最大規模となる。
学部棟に導入された「見守りセンシングシステム」は、IoTやAIを活用して混雑緩和や導線把握を行うシステムで、首振りカメラ×25台、魚眼カメラ×10台、サーマルカメラ×2台によって構成されている。これらのカメラをエントランス、オンデマンドサロン、esports Arena、i-COREといった情報学部の特徴的な施設と、学生が日常的に研究を行う壁なし研究エリアに設置した。
今後は、このシステムを用いて情報学部情報学科(コンピュータビジョン研究室)准教授の波部斉氏が中心となり、AI技術を用いた行動認識と、それに基づく情報提供システムの開発を行う。開発されたシステムは、学生が自由に利用する場所での混雑状況の自動把握や混雑回避の誘導、人物の動きによってコンテンツが動的に変化するインタラクティブなメディアアートなどへの活用を予定している。
さらに、情報学部のゼミや卒業研究でも「見守りセンシングシステム」を使用してAIの基礎技術の研究開発や、学生の柔軟な発想を取り入れた斬新なアプリの開発を行い、あわせてバカンとの協力によって社会で稼働するシステムを構築するノウハウについて、学生が学べる機会を提供する。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア