VISHは、2021年12月より同社が提供する、教育機関の連絡手段のデジタル化支援システム「れんらくアプリ」を導入した埼玉県立大宮高等学校の導入事例を、8月16日に公開した。
同校では、生徒が欠席や遅刻、早退をする場合、毎朝8時から8時20分の間に電話連絡をするよう保護者に伝えていた。保護者からの電話が入るということは学校側でも電話を受ける人員が必要になるが、教員の勤務時間は8時25分からで、電話を受けるには8時前に職員室に入っている必要があった。勤務形態としても若干問題がある状況で、改善の必要性は皆が認識していたものの、解決策がなかった。
また、PTAでは保護者との連絡用にメールサービスを導入していた。このサービスは、保護者が自分のメールアドレスを登録し、管理者であるPTA執行部がメールを配信すれば、保護者にメールが届くもの。ただし、毎年メールアドレスの登録が必要であるため、1年生の段階では多くの保護者が登録するものの、2年生、3年生と上がるごとに登録しなくなる保護者が増えていた。
「れんらくアプリ」導入後の効果は以下の通り。
(1)朝の電話当番を廃止
「れんらくアプリ」は、一度登録すれば卒業まで再登録が不要となるため、現在はアプリの登録率が100%になった。これにより、朝の電話は1日数本程度に減少。2022年4月から電話当番はなくなり、週番の仕事は夕方の鍵閉めだけになった。
(2)紙の委任状を廃止
メール配信機能だけでなく、2022年度は月数回アンケート機能を活用。先日開催されたPTA総会は、コロナ禍のため対面での総会の実施を見合わせ書面審議となった。そこで「れんらくアプリ」のアンケート機能を活用し、委任状や議決権行使をすべてアンケート機能で実施。それまで紙で委任状などを印刷し、生徒を通じて保護者に配布・回収したものをまとめて集計していたが、アンケート機能ですべて集計し、結果もCSVファイルで出力できる。
「れんらくアプリ」は、教育機関の連絡手段のデジタル化を支援するクラウドサービス。アンケート、お便り、欠席・遅刻・早退連絡のデジタル化などの機能を1施設あたり月額9000円から利用できる。
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