凸版印刷とLibryは、十文字学園十文字中学・高等学校との「セルフモニタリング学習」推進協定を締結したことを、3月25日に発表した。
十文字中学・高等学校では、「サイエンスパークの完備」「プログラミング講座の実施」「東京薬科大学と高大連携協定を締結し特別授業を実施する」といった、STEM教育に力を入れ、理工系分野を志向する女性の育成に取り組んでいる。中でも、基礎分野となる数学では「習熟度別少人数制授業」に加えて、「数学講演会や見学会の実施」を行っているものの、時間に限りがある一斉授業の現場では数学の魅力を味わい楽しんだり、奥深さを知り議論したりするための時間を十分にとることが難しかった。
同協定では、授業時間を生徒1人ひとりの「理解度」「習得度」に合わせた形に個別最適化し、効率化を図ることで、数学的な探究活動をより充実させていく。
具体的には、十文字中学・高等学校、Libry、凸版印刷の3者が、2022年4月から実施する新たな数学の授業プログラムを共同設計し、デジタル教科書・問題集のプラットフォーム「Libry」を活用し、個別最適学習支援を行う。問題演習の途中でつまずいた生徒は「navima」で小学校の単元までさかのぼって学習し、早い進度で学習が可能な生徒は高校内容の先取り学習に取り組む。また、定期的なチェックテストで知識・技能の習得度合いを確認する。
教員は、教員用ツール「Libry for Teacher」で、生徒1人ひとりの学習の進度や理解状況をデータで把握し、つまずきの解消や個々に応じた学習支援を行う。
単元学習のはじめに、必ず目標設定と計画書を作成し、学力や希望進路に応じた計画を自身で作成、計画・管理・修正を繰り返しながら自己調整力を養うことを目指す。また、自身にあった計画を進めることで、自己肯定感と目的意識の醸成を促す。
「導入」部分では、数学に苦手意識がある生徒にも興味を起こさせる仕掛けの授業を行うとともに、「発展・活用 まとめ」部分では日常に存在するさまざまな課題に対して数学的な視点から考察し、そこで得られた気づきをプレゼンテーションによって他者と共有するなど、思考力・判断力・表現力を養う学習体験を提供することによって、“数学が好きになる授業”を実施する。
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