昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で開催された本展示会。マスク着用の義務化や、入場時の体温測定、消毒液の常備、常時換気、医師・看護師の常駐などが徹底された。また、あわせてオンラインで来場・商談を行えるサービスも提供されている。
本稿では、出展ブースの模様をピックアップして紹介する。
ひときわ注目を集めていた電子黒板やプロジェクターのブース(1)
GIGAスクール構想により、全国の小中学校に1人1台の端末が整備された。これらの端末をより有効的に活用するため、注目を集めているのが電子黒板やプロジェクターといった機器だ。文部科学省は「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」として、2022年度までに学校のすべての教室において、大型提示装置や実物投影機を100%整備することを目標に掲げている。本展示会でもこれらの製品を紹介するブースには多くの人が集まっていた。
ベンキュージャパン
ベンキュージャパンは電子黒板「RP02」シリーズと、教育向け短焦点プロジェクターを展示。
電子黒板は抗菌ガラスを採用しており、日本初のSIAA認証(抗菌製品技術協議会の認証)を取得しているほか、温度や湿度、教室のCO2濃度レベルを測定できるセンサーも搭載されている。また、同社のモニターの特徴でもある目に優しいアイケア技術を電子黒板にも採用。健康面へ配慮している製品と言える。
短焦点プロジェクターは壁との距離が近い状況でも投影でき、軽量かつコンパクトなサイズであることが特徴。これまで使用が難しかった場所でも気軽に使用することができる。
サカワ
黒板メーカーのサカワは昨年に引き続き、アスペクト比16:6のウルトラワイド投影が可能なプロジェクター「ワイードプラス」を展示。今回は新たに、今秋提供開始予定のハイブリッド黒板アプリの最新版「Kocri(コクリ) for Cloud」のデモンストレーションを行った。
「Kocri for Cloud」はWebブラウザ上で操作可能で、インターネット環境さえあれば端末を問わずどこでも使用できる。教員の端末で作成したスライドを黒板に投影するだけでなく、児童生徒の端末へ簡単に配信することができる。スライドには問題を埋め込むこともできるので、ちょっとしたテストを気軽に行うことが可能だ。
さつき
さつきが提供する電子黒板「ミライタッチ」は、OSとしてAndroidを搭載しており、YouTubeやNHK for Schoolなどの動画をWebブラウザでそのまま流すことができる。Zoomもプリインストールされており、電子黒板のみでオンライン授業を行える。シンプルで、直感的な操作が可能な製品だ。