秋田県にかほ市は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に在住のシングルマザーを対象に実施した、地方移住への関心度、および感染第二波への不安再来の最中、新型コロナ前・後での状況変化を把握するための意識調査の結果を、12月14日に発表した。
同調査は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に在住し、子どもと同居している20~40代のシングルマザーに対して、9月11日~18日の期間に行われ、348件の回答を得ている。
調査対象者に、現在の子育て環境・状況を尋ねたところ、子どもを預ける施設や相談できる環境に不足を感じている人は38.8%、自身の代わりに子どもの面倒を見てくれる存在がいない/あまりいない人が31.6%、子どものことを相談できる家族以外の存在がいない/あまりいない人が36.8%と、3~4割のシングルマザーが、現在の子育て環境や周囲のサポート状況が十分でないと回答した。
田舎暮らし・地方移住への関心度としては、44.5%が「興味がある」と答えている。
田舎暮らし・地方移住について、「興味がない」と答えた人に、その理由を尋ねた質問では、「生活の利便性・快適性が低下することの懸念」(66.3%)という回答がもっとも多い。「十分な収入を得られるか不安」(42.5%)、「子どもの教育環境を考えると難しい」(29.0%)がそれに続いた。一方で、26.9%の人が「地方移住に関する情報にあまり触れたことがない」ことを理由に挙げており、今後の地方移住へのポテンシャルもうかがえる。
なお、にかほ市では「ひとり親のためのにかほ暮らしハンドブック」を制作しており、高校生までの医療費無料や0歳からの保育料完全無償化、学童保育クラブの整備など充実した子育て支援制度をはじめ、豊富な求人と就業支援、ショッピングエリア近くなど利便性の高い居住地、過ごしやすい気候、学力全国トップクラスの秋田の教育などについて紹介している。
同ハンドブックは、にかほ市が都市部を対象に主催する移住関連イベントや子育て世代に向けたイベントなどで配布するほか、ひとり親支援団体・シングルマザー向けメディアなどへの提供も予定する。
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