ベネッセコーポレーションの社内シンクタンクである、ベネッセ教育総合研究所は、1~6歳の幼児を持つ母親を対象に実施した、新型コロナウイルス感染症の流行と、それにともなう生活環境の変化が、幼児の親子に与えた影響を明らかにするための調査の結果を、8月5日に発表した。
同調査は、1~6歳の未就学児を持つ母親1030名を対象に、全国で緊急事態宣言が解除される直前である、5月22日~24日の期間に行われている。
調査対象者に、新型コロナウイルス感染症の流行前よりも、「人とのつながりを大切にしたい」「家族との時間を大切にしたい」と思うようになったかを尋ねたところ、「人とのつながりを大切にしたい」と思うようになった母親は82.7%、「家族との時間を大切にしたい」と思うようになった母親は83.0%だった。
新型コロナウイルス感染症の流行にともなう悩みや気がかりなことについて、当てはまるものを選んでもらった質問(複数回答)では、「子どもが友だちと会えない」が53.9%、「子どもが先生や地域の人などとのつながりをもてない」が30.1%、「(自身が)園・学校や地域とのつながりがもてない」が19.7%に達している。
新型コロナウイルス感染症の影響下における子育てについては、69.7%の母親が「楽しい」と答える一方で、70.9%の母親が「子どもがうまく育っているか不安になる」と回答した。
子育てについて気軽に話せる人が「3人以上いる」人は42.5%だったのに対して、6.3%は「1人もいない」と答えている。また、自身のことを気にかけてくれる人が「3人以上いる」人は46.4%だったのに対して、「1人もいない」人は9.7%となっている。
以上の結果から、子育てを通じた人とのつながりがある母親ほど、子育てを楽しいと感じ、かつ不安が少ないことが明らかになった。
配偶者やパートナーが、子育ての悩みの相談に乗ってくれると回答した母親は68.3%、新型コロナウイルス感染症への対応を一緒に考えてくれると回答した母親は66.5%となっている。
これらの結果から、配偶者やパートナーが、子育てについて相談に乗ってくれる母親ほど、子育ての楽しさや自信を感じられることがわかった。
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