paizaラーニング学校フリーパスの現状
2020年8月現在、学校フリーパスは、小学校から大学院まで約2万人におよぶ児童、生徒、学生(以下、学生)の利用申し込みをいただいています。授業における副教材や復習用の教材として配布している学校から、授業のメイン教材として利用されている学校まで、その利用方法はさまざまです。
今回はその中でも、授業のメイン教材として利用し、反転学習を行っている学校の具体的な授業の進め方についてご紹介します。paizaラーニングを利用した授業方法の一つとして参考にしていただけますと幸いです。
反転学習とは
反転学習についてEdTechZineの用語集には以下のような説明があります。
生徒が家庭で学習内容を予習してから授業に臨み、授業では予習内容に基づいて演習問題を解いたり、議論を行ったりする学習方法。
一般的な授業では、学生は学校に集まり、教科書に基づいた先生による一斉授業を視聴し、家ではその実践および復習として課題を行うことが多いと思います。先生は綿密な授業準備を行い、学生たちがノートに記述する黒板の内容までも入念に考え込まれていることが多いのではないでしょうか。
一方、反転学習では、今まで学校での一斉授業で行われてきたことを、学生それぞれが事前に家庭で行い、学校ではその知識を用いた実践を行うことになります。プログラミング学習を例に取るならば、プログラミング言語の文法を学校の一斉授業で教えるのではなく、文法については学生それぞれが家庭で事前に学習し、学校ではそれらの知識を組み合わせたプログラミングという実践を行う形になります。
事前の学習ではただ覚えることは、個々の状況によって学習速度を変えたり、繰り返し同じ説明を求めることができるeラーニングが最適です。
一方で学校に集まった際には、実践を行い、学生同士がお互いにどう組み立て、どう考えたのかを教え合う場とします。学生たちも実践することで初めて、学んできたキーワードの意味や具体的な使用方法、仕様通りのロジックをどう考えるべきかなど、多くの疑問が生まれるはずです。先生は、この場で学生たちの疑問に答えながら、目指しているゴールへと導くファシリテーターとして振る舞うことになるのです。
学生たちが和気あいあいと解法について話し合い、試しながら、プログラムを記述していく姿を想像するとわくわくしてきますね。
paizaラーニングを反転学習の家庭用教材として使用している教育現場では、10%程度の割合で、積極的な自主学習の成果により、ティーチングアシスタントになりうる学生が現れます。自身の学習ペースで学ぶことが可能なeラーニングだからこそ生まれるプラスの効果と言えるでしょう。
それでは実際に行われている具体的な授業の流れについてご紹介しましょう。