スタディプラスは、2020年度からはじまる新しい大学入試制度について、全国の「Studyplus」ユーザー(高校生および浪人生)を対象に、インターネット上で実施した意識調査の結果を、11月6日に発表した。
本調査は11月1日の文部科学省発表(英語民間試験の実施延期について)の前後である、10月31日~11月1日の期間に実施された。4325名より有効回答を得ている。
新しい大学入試制度に対し、8割以上が「実施を見直すべき」と回答
「2020年度の新入試制度をこのまま実施すべきだと思いますか?」という質問に対しては、「実施を見直すべき」という声が83.6%と大半を占め、「このまま実施すべき」という声は16.4%にとどまった。8割以上のユーザーが新入試制度について不安を抱える結果となった。
半数以上が入試制度の変更を知っているものの、理解には学年差あり
「2021年から入試制度が変わることを知っていますか?」という問いに対し、高校1年生と2年生はともに「詳細もだいたい知っている」と回答し、過半数に達する最多となった。高校1年生では「あまり知らない」が2位(32.8%)なのに対し、高校2年生では「詳細まで知っている」が2位(26%)となった。受験までの日数が少ない2年生のほうが、入試制度についてより詳細に理解していることが分かった。
新入試制度についての最大の不安は「情報不足」
「入試制度の変更について不安な点をお教えください」と尋ねたところ、「情報不足」が不安だという声が最も多いことが分かった。次いで「過去問題がない」が2位、「英語のテストが変わる」が3位、そして「記述式のテストが導入される」が4位など、試験自体の変更内容に関する不安が上位4位を占めた。また、試験内容の変更についても不安を感じているが、それ以上に新しい制度の詳細が決まっておらず、どう対応すれば良いか分からないという声が多数寄せられた。
入試制度の変更により、およそ3分の1が志望校の変更を検討
「入試制度の変更は、進路選択に影響していますか?」という質問では、「はい」が32.4%、「いいえ」が67.6%。回答したおよそ3分の1のユーザーが進学先の選択に影響していることが分かった。
共通テストの記述式や英語の外部試験が未知数であるため、安全を期して志望校のランクを下げるという声も多い。また各大学の方針による影響で、志望校を変更せざるを得ないという声も多数上がった。
共通テストに利用する英語の外部試験、来年度に向け準備していた高校2年生が多数
「共通テストに利用する英語の外部試験は何回受ける予定ですか?」と尋ねたところ、高校2年生は「2回」(72.8%)と回答。高校1年生より多い結果となった。
また、「受験予定の英語の外部試験をすべて教えてください」と伺ったところ、高校1年生では、まだどの外部試験を受けるか決まっていないユーザーが全体の3分1を占めた。一方、高校2年生では、「決まっていない」と回答したユーザーは5%にとどまっており、すでに予定されている来年度の外部英語試験に向けて準備していたことが分かった。
さらに、高校2年生では「英検2020 S-CBT」を受験すると答えたユーザーが60%以上となっており、来年度を見越して受験できる試験も決めていたことが明らかになった。
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