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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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イベントレポート(EdTech動向)

注目のプログラミング教材続々と! 教科別授業案や英語スピーキングアプリも【EDIX展示ブースレポート】

 2019年6月19~21日、青梅展示場にて「教育ITソリューションEXPO(EDIX)」が開催され、プログラミング教材やEdTechツール、学習支援アプリなどを提供するさまざまな企業がブースを出展し、にぎわいを見せた。本記事では、展示ブースの様子をレポートする。当日発表されていた注目の新機能や、主な特徴に絞って取り上げているため、各教材の概要をつかんだり、比較したりするのに活用してほしい。

多様なプログラミング教材、2020年に向けて授業案の展示も

 プログラミング教材は、小学校での必修化が来年度に迫っていることもあり、特に先生からの注目度が高くなってきている。今年はタブレットを用いたビジュアルプログラミングや、ロボット教材だけではなく、それに付属した授業案の冊子やDVDの展示が目立った。

micro:bitを用いた授業やワークショップのカリキュラムを紹介――switch education

 micro:bitを用いたSTEAM教材を販売するswitch educationのブースでは、小中学校や塾向けに、micro:bitの科目・学年・目的別のカリキュラムを実例を交えて紹介していた。

 例えば、中学校技術「計測と制御」向けのカリキュラムでは、micro:bitのセンサーを使った自動運転システムを作ることで、センサーの使い方や応用方法を学習できる。

 また、公式サイトでは現役の教師が作った学習指導案集も公開している。

IoTプロックで身の回りの電気の仕組みなどを学べる――MESH

 「MESH」は、ボタン、LED、温度センサーなどの機能ごとに用意されたIoTブロックを、プログラミングアプリで組み合わせて動かせる教育用STEMデバイス。学校向けのキットには、それぞれのブロックの機能を説明したカードも用意されており、授業内での活用を想定した作りとなっている。

 今回は先生向けに、教科別の事例を映像と冊子で解説した実践DVDブックも紹介していた。

小学校から高校生までのプログラミング教育に対応できる教材――アーテックロボ2.0

 学校教材や教育玩具の製造・販売を行っているアーテックとその教材を使ってもののしくみ研究室を運営する学研のブースでは、ブロック・ロボットパーツ・プログラミングソフトを組み合わせたプログラミングキット、「アーテックロボ2.0」とその特性を活かしたカリキュラムを紹介していた。

 アーテックロボ2.0は、Wi-FiやBluetoothでデバイス間通信が可能となっており、Scratchベースで作成したプログラムのPython言語への変換機能や、マルチOS対応などの機能を備え、1台でさまざまな学習状況に対応することができる。これにより、プログラミング教育における小中高間の円滑な接続を可能にする。

 ブースでは実際に、プログラミングで電気の流れを変えたり、ライン上を走行させるトレーシングカーを作ったりすることで、小学校6年生の電気の利用と中学生の計測・制御の単元でアーテックロボ2.0を活用していた。

木製のロボットをPCやタブレットなしで動かす――プリモトイズ キュベット

 キュベットは、デジタル画面を使わず、木製のボードに指示ブロックをはめこんで木製のロボット「キュベット」を動かすプログラミング教材。文字を一切使わないので、年齢や言語を問わず遊ぶことができるのが特徴だ

 今回、小学校向けに開発された「教科別指導ヒント集」と指導法DVDを含めた教材セットも紹介。小学校1年生から6年生まで、実際の授業に導入するためのサポートを提供している。

ARでプログラミングも授業も魅力的に――九州コーユー

 Ai.R-Cordは、タブレットなどのカメラで特定のARマーカーを映すと、AR(拡張現実)上にロボットやキャラクターなどが現れて動かすことができるプログラミング教材。

 実際のロボットではないものの、3Dで動くものを見ながら学習できる点が特徴。また、利用するARマーカーは、ダウンロードして何度でも使うことができる。プログラミングの用途だけではなく、惑星や動物の大きさを比較できるARマーカーも用意されている。

 現在、学習コンテンツを各学年の学期ごとの単元に合わせて拡充している。

アンプラグド教材でプログラミング的思考が身に付く学習サービス――すぐプロ

 パソコンを使わないプログラミング学習システムを開発するプログラぶっくのブースでは、学校や塾向けに、学習サービス「プログラぶっく」とその関連書籍や、協業しているすぐプロの展示が行われていた。

 「プログラぶっく」は、課題が書かれた本やプリントと命令チップだけでプログラミングを学ぶことができる教材。「Scratch」を学習するための入門編や副教材として使うことができる。

 子どもたちが並べたチップを、結果動画で確認するだけなので、教える側は専門知識がなくても教えられる。また、グループで取り組むことで協同学習にも使用可能。

 プログラぶっくと協業するすぐプロも同様に紙でできたアンプラグド教材を使い、プログラミング教育を行う。こちらは、授業案と板書例が付いており、教科や単元に関連付けたプログラミング教育ができる。

プログラミングの結果を実際に検証できる――ROBOMASTER S1

 ドローンの製造・販売を手掛けるDJI Japanのブースでは、プログラミングからロボット工学の学習にも使える「ROBOMASTER S1」を展示していた。

 ROBOMASTER S1は世界中から2万人が参加するロボット大会「DJI RoboMaster」から生まれた教材。拡張性の高い走行型ドローンをScratchやPythonでプログラミングし、実際にドローンを動かすことで、プログラムの結果を検証することができる。4WDのホイールや多様なセンサーを搭載しているので、複雑なプログラムによる幅広い要求に対応することが可能となっている。

 ROBOMASTER S1を用いた対戦ゲームも可能となっており、上部の砲身から赤外線ビームやゲル弾を放つことができるが、発射角が制限されており、またゲル弾の発射速度も変更することができないなど、子どもの安全にも配慮されている。

中高生の指導に役立つ本格的な事例も――アシアル

 主に中学・高等学校向けのプログラミング教材を提供しているアシアル。昨今は、2021年度に中学校、2022年度に高校でプログラミングが必修化されるにあたって、教員向けの研修も行っているという。

 ブースでは、実際に宮崎県の農業高校でマイコンRaspberry Piを用いてビニールハウスの温度を遠隔監視できる仕組みを作った事例が紹介されており、その後の生徒たちからの「温度の制御もやってみたい」という声に応えて制作した装置のプロトタイプも展示されていた。

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英語学習のシステムは、発話認識や採点機能が進化

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この記事の著者

岡田 果子(編集部)(オカダカコ)

2017年7月よりEdTechZine編集部所属。慶応義塾大学文学部英米文学専攻卒。前職は書籍編集で、趣味・実用書を中心にスポーツや医療関連の書籍を多く担当した。最近は英語学習のアプリやオンライン講座に興味がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


小林 真一朗(編集部)(コバヤシシンイチロウ)

 2019年6月よりEdTechZine編集部所属。カリフォルニア大学バークレー校人文科学部哲学科卒。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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