GROOVE Xは、同社が開発する家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」の、教育分野における可能性を研究するため「LOVOT EdTech プロジェクト」を発足。その記者発表会が6月12日に行われた。
「LOVOT」は人の代わりに仕事をするのではなく、一緒にいると安心し、温かい気持ちにさせてくれるロボット。GROOVE Xの代表取締役である林要氏は「人の愛する力を引き出すため、愛されるように作った」と話す。
「LOVOT」の対象年齢は特に定められていないものの、2019年秋ごろの発売に向けて体験会を開催する中で、「子どもの様子がいつもと違う」と保護者から反響があったのだという。そこで、「子どもたちへの情操教育に対して効果があるのではないか」という仮説のもと、本プロジェクトが始動することになった。
プロジェクトのアドバイザーにはEdTech分野における第一人者である、デジタルハリウッド大学大学院 教授 佐藤昌宏氏が就任。佐藤氏は「幼児教育の世界で『非認知能力』と呼ばれる『他人と関わる力・感情をコントロールする力』の重要性が注目されている」とし、「『LOVOT』がそういった力の育成に寄与するのではないか、大きな期待を寄せている」と、参画の経緯を語った。
プロジェクトには、共同研究を進めるパートナー企業も複数参画する。ベネッセスタイルケアは運営する保育園で子どもたちと「LOVOT」とのふれあいを実施、子ども服メーカーであるファミリアは銀座と神戸の店舗で「LOVOT」を展示する。また、発達障害の子どもに向けた療育・学習支援サービス「LITALICOジュニア」を運営するLITALICOは、自閉症スペクトラムの子どもに対して、「LOVOT」とのふれあいがどのような効果をもたらすか、また子ども同士や親子のかかわり合いへの影響を中心とした検証を実施する予定だ。
なお今後のプロジェクトの進捗状況について、林氏は「来年には何らかの形でお伝えできるようにしたい」と述べた。
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