3年後に迫る小学校でのプログラミング教育必修化。先生方の中には、まだまだ準備が充分でないという方がいらっしゃるかもしれません。いったいプログラミング教育の目的とはどういうもので、何をどのように子どもたちに教えればいいのでしょうか。あるいは、どう評価すれば? 翔泳社ではそんな先生のため、8月7日に『先生のための小学校プログラミング教育がよくわかる本』を刊行しました。
『先生のための小学校プログラミング教育がよくわかる本』は、自分で調べてもいまいち要領を掴みにくい「プログラミング教育」を基本から実際の授業例まで体系的にまとめ、わかりやすく解説した本です。
これまでプログラミングを学んだことのない先生、あるいはパソコンにも苦手意識があるという先生にとっては、プログラミング教育は不安の塊ではないでしょうか。
そもそもどうして小学校の先生に関係があるのかと言えば、プログラミングの科目が新規に作られるのではなく、既にある教科科目の中などでプログラミング教育を実践していかなければならないからです。そこにはどの教科でどんな内容の授業を行うか、先生の工夫が求められています。
いきなりそう言われても無理難題に聞こえるかもしれません。本書では、そんな不安を一つずつ解消していきます。まずはプログラミング教育の目的や意義をきちんと説明し、そのあと授業の具体的な手法を解説。さらに、2020年に先駆けて実践された授業例を見ていきます。
たしかに負担は大きくなるかもしれません。けれど、21世紀を生きていく子どもたちにとって、プログラミングの考え方はよりよく生きていくための強力な味方となるものです。本書が先生、そして教育関係者、さらには保護者の皆さんを支援していきます。
今回、購入者の皆さんに「小学校向けプログラミング教育ポスター」をプレゼントします。印刷して学校などでぜひご使用ください。
目次
[巻頭]文部科学省 教育課程課インタビュー
プログラミング教育に込めた意味――未来の創り手となるために必要な力の育成
第1章 コンピュータとプログラミング
●コンピュータとは何か?
●コンピュータの動きを決めるプログラミング
●目覚ましい進歩を遂げるコンピュータ
第2章 プログラミング教育が目指すもの
●日本社会をあげて必要となったプログラミング教育
●クラスの半分がコンピュータにより仕事がなくなる!?
●なぜ学校現場にプログラミング教育が必要か?
●小学校に求められる「プログラミング的思考」の育成
●「みんなのコード」の考える、小学校でプログラミング教育を行う意義
●プログラミングが解決する社会的課題
●経験から語るプログラミングの必要性
第3章 小学校でプログラミング教育を実施するポイント
●小学校現場に求められるプログラミング教育
●どのような教科に盛り込むか?
●どの学年に盛り込むか?
●プログラミング教育の効果
●プログラミング教育を行う上での注意点
●プログラミング教育における評価
●プログラミング教育導入と本格化に向けた学校長の役割
●プログラミング教育普及に向けた教育委員会の役割
第4章 学校現場でのプログラミング教育事例
[事例1]国語 茨城県・古河市立大和田小学校
時系列に物事を整理するプログラミング的思考で作文の力を上げる
[事例2]算数 東京都・狛江市立狛江第五小学校
「正多角形の角」の理解のためにプログラミング学習を掛け合わせる
[事例3]算数 静岡県・浜松市立三ヶ日西小学校
授業目標に合うプログラミング教材で倍数の理解を深める
[事例4]理科 大阪府・大阪市立苗代小学校
アクティブ・ラーニングとプログラミングで理科の実験を実施
[事例5]特別授業・外国語活動(英語) 神奈川県・精華小学校
英語×プログラミングの授業で効率的・効果的に児童の理解を促す
[事例6]総合的な学習の時間 東京都・筑波大学附属小学校
地震の知識を見える化する発展的授業で子どもの理解が深まる
[事例7]プログラミング特別講座 石川県・加賀市立作見小学校
“プログラミングとは何か”を児童に体験させるオフラインの授業
第5章 新たな取り組みを始めるために~先人の経験に学ぶ
[事例1]自治体 石川県・加賀市
[事例2]教育委員会 埼玉県・戸田市
[事例3]教育委員会 茨城県・古河市
[事例4]学校長 東京都・杉並区立天沼小学校
[事例5]学校長 東京都・小金井市立前原小学校
付録A プログラミング教材一覧
付録B 新小学校学習指導要領と解説[抜粋]――プログラミング教育の位置付け
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渡部 拓也(ワタナベ タクヤ)
翔泳社マーケティング課。MarkeZine、CodeZine、EnterpriseZine、Biz/Zine、ほかにて翔泳社の本の紹介記事や著者インタビュー、たまにそれ以外も執筆しています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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