日本経済新聞社とフィナンシャル・タイムズ(FT)は、 グローバル・ビジネスで求められるさまざまなスキルを英語で学ぶ、 オンライン研修プログラム「Excedo(エクセド)」を、2月6日から日本の法人顧客向けに提供開始した。
「Excedo」はスマートフォンを使い、 豊富な動画コンテンツや専任の講師とのビデオ会議などを通して、世界で活躍できるビジネスパーソンに必要なスキルと英語力を身につけられる。
記者発表会に登壇した日本経済新聞社 専務取締役の野村裕和氏はExcedoを、「英会話の教材ではなく、ビジネスパーソン向けに開発された実践的なプログラム」であると表現。
Excedoの特長として「英語ネイティブではない人が開発しており、サービス開発の段階で多様な英語が飛び交っている(ビジネスの現場にはいろんな英語があることを実感している)」ことと、「デジタルプラットフォームが基本になっている」ことの2点を挙げた。後者については、「ビジネス英語のテキストにはよく電話での会話例などが登場するが、現代のビジネスシーンにはそぐわない。モバイルの職場環境を前提としていることは重要」と説明した。
Excedo CEOのタス・ヴィグラットシス氏は、2020年までに世界の4人に1人が英語を話す(またはそのための学習をする)と言われている推計を踏まえて、「ビジネス・プロフェッショナルの語学学習市場において、高度な教育法かつテクノロジーを十分に活用したサービスはこれまでなかった」とし、Excedoが需要に対して不足していた受け皿になりうることを示した。
また、Excedo 日本代表の坂東治忠氏は、日本の企業の多くは「英語力のトレーニング」と「業務のトレーニング」を別々のプログラムで行っており、英語力と業務がつながらず、その結果実際海外に行ってみると思うようにビジネススキルを発揮できないという課題を指摘。グローバルビジネスに必要なコンピテンシーを身に付けるためには、「英語環境でビジネスのトレーニングを行う」必要があると考えて、Excedoのプログラムが開発されたと背景を話した。
独自に開発されたEcxedoのカリキュラムには、「エクセド・メソッド」と呼ばれる学習手法が用いられており、これは世界経済フォーラムや経済協力開発機構(OECD)が定める21世紀の社会人に求められるキー・コンピテンシーに準拠して開発されたもの。
これには、学習内容を実践に落とし込みながら学ぶ、アクティブ・ラーニングの手法を取り入れている。そして学習時間を細かく切り分け、仕事の間をぬって学習を進められるマイクロ・ラーニングも採用。ランゲージ・コーチやラーニングカウンセラーといった専門家によるガイダンスによって、モチベーションを維持するソリューションも提供する。また、多様な文脈の中で求められる課題に対応するため、ビジネス・スキルのフレームワークに、異文化対応のスキルなどを独自に組み合わせている。
Excedoのカリキュラムは、先述の通りすべてスマートフォン上で提供される。受講者のレベルやスキルによってコースを提供。1コース内に4つのモジュールが含まれており、1モジュール内の学習の流れは以下の通り。
坂東氏は「本来はアクションラーニング(実際のビジネスのテーマで演習する)ことが望ましいが、そういった環境はなかなかないので、リアルなグローバルビジネス課題をコースの中に用意している」と説明した。
価格帯については契約形態によるため公表されていないが、ビジネス英会話スクールに通うのと同程度と考えてよいそうで、国内大手数社がすでに導入を決定しているという。サービスの詳細は公式サイトから確認できる。
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