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岡山大学とストライプインターナショナル、グローバルに活躍するイノベーターを育成する「SiEED」プログラムを開講

 岡山大学とストライプインターナショナルは、岡山から未来創造に向けた新たな学びの場・ビジネス・人材が創出されることを目指し、岡山大学内に「SiEED(STRIPE intra & Entrepreneurship Empowerment and Development)」を2019年4月より開講する。その記者発表会が12月6日に開催された。

 「SiEED」プログラムは、技術革新が加速する現代において、必要とされるアントレプレナーシップとイントレプレナーシップ双方の育成を目的として、さまざまな最新手法を導入した実践的プログラム。

 プログラムは、次世代に求められる思考習慣と“新”基礎概念を学ぶ「基礎プログラム」と、イノベーションに求められる専門知識と応用実践手法を学ぶ「応用プログラム」で構成される。

 2019年4月から開始予定の基礎プログラムには、グローバル市場における起業家の発想・成長の過程を通じてアントレプレナーシップを学ぶ科目や、デザイン思考に代表される戦略的思考方法を学ぶ科目などが用意されている。

 同年8月から開始予定の応用プログラムは、基礎プログラムの内容をより実践的にしたもの。具体的には、国内外で活躍するイノベーターと直接対話する機会が設けられ、さらにデータ解析やプログラミング技法、最新のマーケティング手法についても学ぶことができる。

「SiEED」は基礎プログラムと応用プログラムで構成される
「SiEED」は基礎プログラムと応用プログラムで構成される

 記者発表会において、ストライプインターナショナル 代表取締役社長 石川康晴氏は、同社がさまざまなCSR活動に取り組んできたことを踏まえながら「私たちはいつも『いいこと』を社会に広げたい、という思いでやってきた。これからやるべきことで一番大切なのは、人を育てることだと思っている」と語った。

 また、岡山大学 学長の槇野博史氏は、「岡山大学は医療や農業、情報セキュリティの分野などで強みを持っている。しかし、研究成果が製品化され市場に投入されることは少なく、世に知られる機会がなかった。『SiEED』プログラムが研究シーズからイノベーションへの橋渡しとなることを期待している」とコメントした。

株式会社ストライプインターナショナル 代表取締役社長 石川康晴氏(左)、国立大学法人岡山大学 学長 槇野博史氏(右)
株式会社ストライプインターナショナル 代表取締役社長 石川康晴氏(左)、国立大学法人岡山大学 学長 槇野博史氏(右)

 本プログラムの展開にあたっては、米国・スクラムベンチャーズ パートナー、前・エバーノートジャパン 会長の外村仁氏をエグゼクティブアドバイザーに、米国・500 Startupsと神戸市が共同で運営するアクセラレーター・プログラム、500 KOBE リエゾンオフィサーを務める山下哲也氏をディレクターに起用。シリコンバレー等、世界の先進事例を講義に取り入れ、これまでの日本の大学にはないグローバルレベルのプログラムへの充実を図る。

SiEED エグゼクティブアドバイザー 外村仁氏(左)、SiEED ディレクター 山下哲也氏(右)
SiEED エグゼクティブアドバイザー 外村仁氏(左)、SiEED ディレクター 山下哲也氏(右)

 外村氏は「MBA取得のためヨーロッパで暮らしていた際、フランスの地方にて起業する、人々のプライドの高さに感激した。このように、誇りを持って地域を変えていく人材を日本でも育てるにはどうすればいいか、そうした問題意識が常にあった」と話す。その点で石川氏と意気投合し、今回の就任に至ったという。

 また、山下氏は「SiEED」プログラムの特徴について、「このプログラムは起業そのものではなく、その精神の会得を目的としている。起業はあくまでも問題解決の手段であって目的ではないからだ。最も重要な点は問題の本質を探り当て、効率的・効果的に解決していくこと。起業家が持つ『異分野を結び柔軟な発想で考える新しい概念・手法』は、これからの時代を生きる人々全員に必要な力だと信じている」と言及した。そのため、より多くの人に本プログラムを体験してもらうべく、ITツールを積極的に導入し、オンライン・オフライン共にオープンな参加環境を提供。コンテンツはインターネットで公開し、受講対象者は岡山大学の学生だけではなく、教職員、他大学の学生や全国の中高生、行政や企業の社会人までを含めるオープンな形とするという。

 プログラムは自律的に学びを進めることができるアクティブラーニング形態を基本とし、基礎知識などの講義は動画として収録、インターネット上での視聴を可能とし、教室などのオフラインの場ではオンラインで難しい協働体験、学外・企業などとの多様な環境下での対話の機会が設けられる。

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