ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)は、学校のプログラミング教育を応援するプロジェクト「MakeCode×micro:bit 200プロジェクト」に参加した小学校を対象に実施した、プログラミング教育の実態を尋ねたアンケート調査の結果を、11月30日に発表した。
「MakeCode×micro:bit 200プロジェクト」は、プログラミング教育をいち早く取り入れたい小学校/教育委員会200団体に、「micro:bit」を20台ずつ贈り、WDLCが開発した「プログラミング教育授業案」やサンプルコードを参考に、それぞれ独自に授業を実施してもらうプロジェクト。
WDLCが開発した「プログラミング教育授業案」全5事例と、学校外のワークショップや家庭でも楽しく学べるサンプルコード全31個も公式サイトに公開しているほか、同プロジェクトを後援する「未来の学びコンソーシアム」でも、「プログラミング教育授業案」3事例を提供している。
同プロジェクトに参加した小学校に、プログラミング教育の実施状況を尋ねたところ、52.9%がプログラミング教育を実施しており、未実施校のうち今年度中の実施予定を含めると、計84.6%が平成30年度中にプログラミング教育を実施する、という結果となった。
すでにプログラミング教育を実施している小学校では、メインは5~6年生で、半数は3時限以上実施している。
実施教科としては、「総合」(47.3%)、「理科」(43.6%)の順で、教科外での実施は34.5%であった。
一方で、プログラミング教育を実施するにあたっての課題として、「プログラミング教育を実施するための機材不足」「プログラミング教育を実施するための環境・インフラ不足」「プログラミング教育を実施するための情報・知識不足」が挙げられている。
「プログラミング教育を実施するための機材不足」では、2人1組のペアでの学習を想定して1団体20台の「micro:bit」を贈ったものの、実際にはより多くの台数が求められていることが明らかになった。
「プログラミング教育を実施するための環境・インフラ不足」では、とりわけ未実施校において「学校内のパソコンはUSBを接続できない」「学校内のパソコンはアプリをダウンロードできない」といった、環境・インフラ面での課題が浮上している。
「プログラミング教育を実施するための情報・知識不足」としては、未実施校の63.3%が「教員のプログラミング知識が不足している」、36.7%が「自分が勉強する時間が取れない」と回答した。
「プログラミング教育に関する情報収集方法」を尋ねた質問では、実施校と未実施校とで「YouTubeを通じて情報収集をしているかいないか」で大きな差が出ている。YouTubeを見ていない理由としては、「学校側で閲覧不可とされている」「有益な情報を得られることを知らない」などが推測されるが、WDLCではこの結果を受けて、同プロジェクト参加校のうち2校を対象に、教員向けの研修を実施する。
このほか、児童のパソコン操作スキルについて尋ねたところ、7割以上の児童がパソコンの基本操作スキルを身に付けていることがわかった。
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