矢野経済研究所は、国内の外国語学習に関わるビジネスにおける参入企業動向、分野別の市場動向、将来展望についての調査結果を、11月2日に発表した。
同調査は、外国語学校、出版社、電子辞書メーカー、ソフトウェアメーカー、eラーニング事業者、通信教育事業者、語学学習教材販売事業者、資格試験運営団体、留学斡旋業者、通訳・翻訳ビジネス事業者などを対象に、4月~6月の期間に実施されている。
平成29年度の語学ビジネス総市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比102.0%の8666億円であった。幼児・子ども向けサービス(幼児・子ども向け外国語教室、プリスクール、幼稚園・保育園向け英語講師派遣、幼児向け英会話教材市場)が堅調な推移を示している。また、オンライン英会話の認知度向上により、法人や個人利用が拡大し、eラーニング市場が好調なほか、翻訳・通訳ビジネス市場も引き続き好調に推移している現状が明らかになった。
一方で、英会話スクール市場では、参入事業者間の競争が激化しており、異業種からの新規参入も多くみられる中で、全国展開の大手英会話スクールにおいて、生き残りをかけたグループ内外の再編が顕在化している。
矢野経済研究所は、平成30年度の語学ビジネス総市場規模を、事業者売上高ベースで前年度比102.4%の8873億円と予想しており、小学校の外国語必修化や大学入試制度改革にともなって、英語を学ぶ子どもの数は今後さらに増加するとみられることから、幼児・子ども向けサービスを中心に、語学ビジネス市場全体は堅調に推移すると予想する。
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