教育AI活用協会は、小学生を対象とした「生成AIリテラシー」動画教材(全5本)の公開を、1月14日に発表した。生成AIの教育現場での活用が広がる中、子どもたちが生成AIの仕組みや特性を理解し、情報を鵜呑みにせず利用の是非を判断する力を育むことを目的としている。

生成AIは学習支援や表現活動を広げる可能性を持つ一方で、誤情報の出力や個人情報・著作権への配慮といった、利用上の課題も指摘されている。特に小学校段階では、発達段階を踏まえた丁寧な導入と体験を通した理解の形成が重要とされている。
同教材は文部科学省が示す生成AI利活用の考え方を踏まえ、「生成AIそのものを学ぶこと」と「正しい使い方や向き合い方を学ぶこと」の2点に重点を置いた。「生成AIに振り回される」のではなく「道具として適切に扱う姿勢」を身につけることを目指している。
教材は各5分から10分程度の短編動画5本で構成されており、授業の導入や学級活動、家庭学習などで柔軟に活用できる。基礎理解から応用まで段階的に学べる構成で、まず動画視聴で要点を押さえる。そして、最後に確認テスト等で理解を確かめることにより、学びの定着を支援する。なお、授業で活用できる確認テストも今後提供される予定。視聴には専用フォームからの申し込みが必要。
小学生全般での活用を想定しているが、説明や事例は主に小学3年生程度の理解段階を想定して設計された。
全5本の教材の内容は以下の通り。
(1)生成AIってなんだろう?
生成AIとは何かを、日常生活の身近な場面と結びつけながら紹介。「人が考えているの?」「どうして答えが返ってくるの?」といった素朴な疑問を入り口に、生成AIを特別な存在ではなく「便利な道具」としてとらえる視点を育てる。
(2)どう動く?生成AIのしくみ
生成AIが、たくさんの情報をもとに「もっともらしい答え」を作っていることを解説。必ずしも正解を出しているわけではない点に触れ、結果をそのまま信じず、確かめることの大切さを学ぶ。
(3)「本当かな?」を忘れない
生成AIが誤った情報や偏った内容を出すことがある点を取り上げる。情報を受け取る際に「本当かな?」と立ち止まって考える姿勢を身につけ、情報を見極める力を育てる。
(4)教えちゃいけないこと、考えなきゃいけないこと
個人情報の入力や著作権など、生成AIを使う際に注意すべきルールやマナーを具体例とともに解説。自分や他者を守るために、どのような点に気をつけるべきかを考える。
(5)生成AIとの正しいつきあい方
生成AIが社会でどのように使われているかを紹介しながら、人が考えることの大切さを改めて確認する。生成AIを「答えをくれる存在」ではなく、考えを広げたり、工夫を助けたりするパートナーとして活用する視点を身につける。
同協会は今後、学校現場での活用事例を収集しながら教材のアップデートを行うとしている。
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