SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

GIGAスクール構想時代における学級担任のススメ

学校にも入ってきた「生成AI」──まず何から始めればいい? 校務での活用時に注意すべきポイントも解説

GIGAスクール構想時代における学級担任のススメ 第14回

「まずは校務で使ってみる」理由とは

ここまで話を聞くと、AIを安全に使うルールはだいぶ整理できそうですね。でも、やっぱり「授業でいきなり使う」ことはハードルが高い気がします
一郎
それは正しい感覚だよ。授業では学習記録を扱う場面もあるし、AIの出力が本当に正しいかをその場で判断するのも難しい。さらに、授業では「どんな力を育てるためにAIを使うのか」という目的を設計する必要もある。だから、いきなり授業に持ち込むのはリスクも大きいし準備も大変だよね。だからこそ、まずは校務で試してみることが大事なんだ。校務は、子どもに直接影響が出ない範囲で、教員が生成AIの「便利さ」と「限界」を体験できる安全な場と言えるよ
便利さと限界、ですか
一郎
そう。例えば、議事録や案内文の下書きをAIに任せてみると、時間は短縮できる。でも、読んでみると「語尾のトーンが違う」「内容が薄い」といった違和感もある。つまり、AIは速いけれど、プロンプトに書かれていないことは読み取らない。その「ズレ」を体感することが、授業で活用するときの感覚づくりになるんだ
まずは自分が「どの程度までAIに任せられるのか」を知るわけですね
一郎
実のところAIを使うスキルって、技術というより「感覚」に近い。試してみないと、どこで便利で、どこからは人間の判断が必要かがわからないことも多い。だから校務での活用は、AIを正しく「道具化」するためのリハーサルなんだ
確かに、授業で子どもたちに「AIは万能じゃない」と伝えるためにも、教員自身がその実感を持っていないと説得力がありませんね
一郎
その通り。教員が「AIをどう使い、どう疑うか」を体験しておくことが、子どもに示す最初のモデルになる。校務で試すことは単なる効率化じゃなくて、授業における生成AI活用の「予行演習」とも言えるね

教員自身が試して、デメリットも知ることが大切

結局のところ、AIを学校でどう使うかって、「まずは教員自身が試してみる」ことが出発点なんですね
一郎
そうだね。まずは教員が安心して試せる場面から始めること。校務でAIを使ってみると、便利さだけでなく、限界や注意点も肌でわかる。それが一番の学びになるんだ
実際にやってみることで、「AIは魔法ではないけれど、確かに頼れる相棒になる」って実感できそうです
一郎
その通り。そして、そうした経験が授業での活用につながっていく。教員が自分の言葉で「どう使って、どう考えるか」を語れるようになったとき、子どもたちはその姿勢を学ぶ。AIの時代に大切なのは、「AIを使うスキル」もそうだけど、「AIとどう向き合うかを示す人間の姿」のほうがより大切なんじゃないかな
なるほど。じゃあ次は、子どもたちにどう見せ、どう使わせるかですね
一郎
いつの間にか次回予告がスムーズになったね。次回は、授業での生成AI活用と子どもたちへの見せ方を考えていこう

記事内人物イラスト:©hitomi miyahara - stock.adobe.com

この記事は参考になりましたか?

GIGAスクール構想時代における学級担任のススメ連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

鈴谷 大輔(スズヤ ダイスケ)

 公立小学校教諭。プログラミング教育の教員コミュニティ「Type_T」代表。みんなのコード プログラミング教育 養成塾(2019夏期集中コース)修了。プログラミング教育関連のイベント運営に複数携わる。放送大学「Scratchプログラミング指導法」ゲスト出演。Maker Faire Tokyo 201...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


この記事をシェア

EdTechZine(エドテックジン)
https://edtechzine.jp/article/detail/13123 2025/10/15 07:00

おすすめ

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング

イベント

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング