ナレッジセンスは、同社が提供する法人・大学向けチャットGTPサービス「ChatSense」において、大学向け実証実験パートナーの6次募集を開始したことを、11月28日に発表した。
「ChatSense」では、国立・私立を問わず大学・教育機関での活用の問い合わせが寄せられている。しかし、大学などの教育機関の担当者と話している中で、ChatGPTを大学で導入するには通常の法人と異なる導入支援の必要があることがわかった。
予算取り前の、無料での導入検証
予算を策定するにあたり、事前に教職員・学生の活用具合をモニタリングする必要がある。しかし、数百名以上の活用検証を無償で行うRAG事業者のパートナーを見つけるのは難しい。また、できれば無償で事前に検証を行いたい。
徹底したセキュリティ
IPアドレスによるアクセス制限、SSO認証の対応、SLAによる事前コミットメントなど。
見積もりの透明性
単価見積書、納品書を含む事務処理や、多くの必要書類の発行。
これらの特殊なニーズを満たすためのサポートは、通常のプランでは行っていないが、この度募集するパートナーに向けて特別に対応する。「まずは試してみたい」という大学などの教育機関のニーズを満たすために、実証実験パートナーの募集を決定した。
「ChatSense」はセキュアな環境でChatGPTを行政利用でき、データ流出の不安を抑えて最新AIを活用できるサービスとなる。チャット内容をAIの学習から守るようなセキュリティ機能を特徴としているほか、組織でAIを活用するためのプロンプトテンプレート機能や、学内データをAIに学習させる追加学習機能などビジネス向けの機能も搭載している。
ChatGPTに社内データを学習させる「追加学習」機能(RAG)の特徴は以下の通り。
1.ChatGPTにない独自機能 ―自社データを取り込んだAIの構築―
「ChatSense」の新機能「追加学習」プラグイン機能では、以下のファイル形式のドキュメントをアップロードし、それにもとづいてAIが回答するよう設定することが可能となる。
アップロード可能な独自データ形式(txt、csv、xlsx、docx、pdf、pptx、html、URL)で特定のページを指定できる。また、複数ファイルの読み込みや、複数のAIの作成が可能で、原稿用紙100万枚分まで学習できる(上限の引き上げも相談可)。
2.回答の参照元も必ず提示、AIの嘘を見抜く
ChatGPTのデメリットのひとつに「回答生成に用いた情報が確認できない」という点がある。しかし「ChatSense」の追加学習機能(RAG)では、回答に利用した社内データの参照を常に表示することが可能となる。いつでも元のドキュメントを確認し、AIの回答をダブルチェックできる。
「ChatSense」はパートナーになることなく利用できるが、パートナーになることで以下のようなメリットがある。
AI活用方法の模索に伴走
通常のプランとは違い、ChatGPTの活用方法が浸透するところまで支援する。同社の経験豊富なエンジニアとの週次・月次でのミーティングに加え、職員向けの研修の開催もサポートする。また「ChatSense」のオリジナル機能「プロンプト掲示板」を利用した、社内での知見共有方法も提供する。
実証実験に伴う広報活動の支援
大学PRの観点で、導入効果を最大化するためにAI技術や成果内容を一般向けにも理解しやすい形で解説する記事やプレスリリースの作成を、同社のPRチームが支援する。
本年度の予算がない状態での検証
チームで10万文字程度まで、無料でAIとの会話を検証できる。また、1カ月間無償でRAG活用の検証が可能となる。来年度の予算取りに向けて、業務での利用感を無料で試せる。
実証実験パートナー6期募集の概要は以下の通り。
- 対象:国内の大学、高等専門学校、専門学校に属する団体(部署・チーム単位での応募可能)
- 募集上限:~6の組織(原則として先着順)
- 締め切り:12月12日の23時59分
- その他:採択された教育機関には実証実験の事例として、必須ではないが共同でのプレスリリース出稿の協力が必要な場合がある。
- 応募方法:問い合わせフォームからの応募が必要となる。
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