モノグサは、東京学芸大学と提携して、GIGAスクール環境下における高次な資質・能力の育成実現に向けた実践について研究する「高次な資質・能力の育成モデル開発実践研究会」を発足することを、9月14日に発表した。
東京学芸大学の教授である高橋純氏は、高次な資質能力の育成に向けて必要な「反復・習得学習」と「主体的・対話的で深い学び」は、教員とICTツールが得意領域を棲み分けて実践すべきと主張しており、「反復・習得学習」はAIドリルなどのICTツールに適正があり、「主体的・対話的で深い学び」はグループウェアのようなICTツールを活用を前提にして、教員が授業設計をすべきと考えている。
今回、発足する「高次な資質・能力の育成モデル開発実践研究会」では、モノグサが提供している記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」を「反復・習得学習」に活用。現場の教員がそれぞれの学校現場に適した形で「主体的・対話的で深い学び」を提供することによって、ICTツールの活用を通じた児童生徒の「学習活動がどう変わるのか」と「教員の役割がどう変わるのか」について検証を行う。
具体的には、学習前から探究までを、以下の6つの学習プロセスに分けた検証を想定している。
- 学習前:前提知識が不足・忘却されている
- 前提の獲得:前提知識の習得・想起が完了
- 理解(わかる):新規知識の獲得と知識同士がリンクするきっかけの創出
- 定着(できる):知識のネットワーク化
- 真の理解:ネットワークの深化・長期定着化
- 探究(使える):知識の構造化
同実践では、9月に参加校とともにGIGAスクール環境下における高次な資質・能力の育成実現に向けた授業設計に関する実証を開始し、参加校は実践報告書を毎月提出する。「高次な資質・能力の育成モデル開発実践研究会」では、メンバーがチャットツール経由で各校の実践に対してフィードバックを行う。それとともに、各校の実践事例と「高次な資質・能力の育成モデル開発実践研究会」メンバーにて一般化し、より多くの学校で実践可能な指導モデルの抽出を行う。なお、参加校は愛知県春日井市の市立小中学校をはじめとした全国の7校で、今後も増える可能性がある。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア