イー・ラーニング研究所は、子どもを持つ保護者を対象に実施した、「チャットGPTを始めとする生成AIの教育現場での活用に関する意識調査」の結果を8月30日に発表した。同調査は、7月4日~27日の期間に行われ、498名から回答を得ている。
調査対象者に、生成AIについて知っているかを尋ねたところ、「名前だけ知っている」と「使ったことはないが機能などは知っている」を合わせた割合が約7割となった。
ChatGPTなどの生成AIを教育現場で活用することに賛成かを尋ねた質問では、「賛成」とする回答が約6割を占めるものの、「わからない」が3割超に達している。
ChatGPTなどの生成AIを教育現場で活用することに「賛成」と答えた人に、生成AIのどんな点に期待するかを尋ねたところ(複数回答)、「効率よく学習できる点」がもっとも多く、「将来的に使いこなせるようになるべきツールである点」「主体的に物事を調べるようになる点」がそれに続いた。
一方、ChatGPTなどの生成AIを教育現場で活用することに「反対」と答えた人に、その理由を尋ねた質問(複数回答)では、「思考力が育たなくなると思うから」が最多となり、「考えずになんでも聞いてしまう癖がついてしまうから」がそれに続いている。
子どもは、ChatGPTなど生成AIをいつから活用するべきだと思うかを尋ねたところ、「小学校低学年」と「小学校高学年」を挙げる回答が多かった。「小学生より前」を合わせると、6割超の保護者が小学生のうちに生成AIを活用するべきだと考えている。
生成AIの教育現場での活用について、どのような点が問題だと感じるかを尋ねた質問(複数回答)では、「思考力が育たなくなる点」がもっとも多く、「本人らしい個性的な考えが出せなくなってしまう点」「誤った情報を学習してしまう可能性がある点」がそれに続いた。
生成AIを教育現場で活用するために、どのような取り組みが必要だと思うかを尋ねたところ(複数回答)、「生成AIに潜む課題を子どもに理解させる」が最多となり、以下「生成AIを使う場合や時間、科目などを具体的に決める」「親の理解を高める」が続いている。
家庭学習でも生成AIを使いたいと思うかを尋ねた質問では、「使いたい」とする回答が8割近くに達した。
家庭学習で生成AIを使う際に、注意したいこととしては(複数回答)、「生成AIを使う学習と使わない学習で分ける」が半数超を占めてもっとも多く、「親の目が届く場所で生成AIを使うようにする」がそれに続いている。
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