千葉学園が運営する千葉商科大学は、同大学の特徴である「実学教育」を発展させるため、2025年度より新たな教育体制へ全学改組することを、8月2日に発表した。
2025年4月1日以降の同大学の教育体制は以下の通り。
- 基盤教育機構(全学部共通カリキュラム/アドバンストプログラム)
- 商経学部(商学科 入学定員:450名/経営学科 入学定員:200名)
- 総合政策学部[構想中](経済学科 入学定員:150名/政策情報学科 入学定員:150名)
- サービス創造学部(サービス創造学科 入学定員:230名)
- 人間社会学部(人間社会学科 入学定員:230名)
今回の全学改組により、学部の垣根を越えた履修が可能となる。学生の興味に合わせて、分野を越境しながら自由に学ぶことができ、基盤教育機構と他学部・他学科・アドバンストの科目から卒業必要単位数の2分の1まで取得できる。また、初年次中心の全学部共通プログラムを拡大し、さらに先進的な学びとしてグローバル、情報・データサイエンス、キャリア、総合教養(公務員)を、全ての学生が履修できるアドバンストプログラムとして提供する。
また、構想中の総合政策学部は実学的な経済を踏まえた政策立案ができる問題解決人材を育成する学部となる。現在の国際教養学部は2024年度入学者をもって募集を停止し、同学部のグローバル教育は、すべての学生が学べるように全学部に展開される。
今回の改革については、2020年6月より議論をスタートさせ、特に2022年4月以降は教員・職員が一体となり、全学的な意見交換によるボトムアップ型の組織改革を進めてきた。新しい教育体制の骨格は、所属組織や研究分野を越えて選出され、若手から中堅の教職員で編成した「CUC未来会議」でまとめられた。
「CUC未来会議」では、学問領域や各教員の研究テーマが1機構・5学部で重複しているなど人的リソースが分散していたため、各教員の知見を集約することで教育・研究が深化するのではないかとの意見が大半を占めた。各教員の科目領域や研究テーマの人的リソースの分散は経営の観点からも課題となっており、多様で柔軟な教育プログラムを構築するためには、組織改革を実現し、未来志向の実学教育を目指すことが必要だと判断。これにより、組織改革を実行し、43%の教員が学部を越えて異動する大規模人事異動を行うことになった。
同日に行われた記者発表会で、千葉学園の理事長である内田茂男氏は「20年後には18歳人口が3割近く減る中、我々が社会に絶対必要な大学であることを確立しなければ生き残れないということで改革を進めてきた。結果として、教員の大幅な人事異動となった」と述べた。
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