カタリバは、全国の教育支援団体や学校と連携して取り組んでいる実践型探究学習「全国高校生マイプロジェクト」を、自校で推進した全国の教員232名を対象に実施した、生徒たちの探究学習サポートにあたって感じている課題に関するアンケート調査の結果を3月20日に発表した。同調査は、2022年12月1日~2023年2月28日の期間に行われている。
調査対象者に、学校での探究学習の推進について、どの程度課題を感じているかを尋ねたところ、「とても感じている」と「まあ感じている」を合わせた割合が約95%を占めた。とりわけ、1年目の学校では課題を「とても感じている」と「まあ感じている」を合わせた割合が100%に達している。
特に課題と感じていることとしては(複数回答)、「授業案やカリキュラムの設計」「調べ学習で終わってしまう」「校内で探究学習への理解が広がらない」が上位を占めた。
探究学習にあたっての課題は、探究学習を推進している年数によって変化がみられ、取り組みを始めて1年目の学校では「授業案やカリキュラムの設計」「校内で探究学習への理解が広がらない」「評価基準の置き方」といった、校内でどのように探究学習を位置付けて取り組んでいくのかなどカリキュラム設計と組織・運営体制に関する課題が多い。しかしながら、これらの課題のうち「授業案やカリキュラムの設計」「校内で探究学習への理解が広がらない」については、年数を重ねる中で課題感が減少していく傾向がみられる。
一方で「外部との連携・協働」「調べ学習で終わってしまう」「進路との接続」「生徒が設定したテーマの知識・人脈がない」といった、生徒1人ひとりに個別最適化させた、より深い学びの実現に関する課題は、年を追うごとに課題感が増していく傾向にある。とりわけ、「外部との連携・協働」は1年目と6年目以上で約20%増加しており、増加傾向が顕著となっている。
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