授業のアクセントにKahoot!を
前回は、子どもがクイズを作る方法を紹介しました(Kahoot!ではクイズのことを小文字で「!」マークなしの表記でkahootと呼んでいます。ここから先はそれにならって表記します)。教員が作ったkahootで授業をしてもよいのですが、子どもの作ったkahootで授業を行うと、より真剣に問題を解いたり「なるほどー」といった声が聞こえたりするなど、反応が違います。前の授業の振り返りとして使ってもよし、授業の理解度の確認として使ってもよし。まさに、Kahoot!は授業を子ども主体にするスパイスと言えるでしょう。
さて今回は、私が実際に行ったKahoot!を使った授業実践を紹介します。また小技として、問題文に作成者の名前などを追加する方法を紹介します。
パラリンピックのクイズ大会で大盛り上がり!
今回授業で取り上げたテーマは「パラリンピック」です。総合的な学習の時間において、福祉の単元のテーマとして授業に取り組みました。昨年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催された年でもあり、単元の導入として、パラスポーツの調べ学習を行いました。
単元の大きな流れとしては「パラリンピックについて調べ学習を行う。調べた中から、実際に自分たちが行えそうなパラスポーツを体験してみたり、アイマスク体験などをしたりする。そうした体験から、障害者の気持ちを考える」といった流れです。
まずは、学校にあった国際パラリンピック委員会公認教材「I’mPOSSIBLE(アイムポッシブル)」に取り組みました。この教材はクイズ形式で授業を進めるもので、子どもたちも悩みながら授業に参加していました。子どもたちは、オリンピックについては知っているようでした。一方で、パラリンピックについては知らない様子であったため「せっかく東京パラリンピックが開催されるのにもったいない」と投げかけ、調べ学習をすることに決まりました。そして、ただ調べて発表するだけではつまらないので「I’mPOSSIBLE」のようにクイズにすると楽しいのではないかと投げかけました。すると、ある子どもから、Kahoot!でクイズを作ればいいのではないかという意見が上がり「パラリンピッククイズ大会」を開催することになりました。
調べ学習では、パラリンピックについて調べ、クイズを作り、作ったクイズの解説書を作成する活動を行いました。調べ学習では、パラスポーツの種目だけでなく、選手やマスコットに注目する子どももいるなど、さまざまな学びが生まれました。
調べ学習が終わり、クイズ作りを行いました。前回ご紹介したように、Googleフォームでクイズを募集しました。
実際のクイズ大会では、1人2問ずつ作ったため計66問という大量の問題ができあがり、想定よりも長丁場のクイズ大会となりました。しかし、子どもは大盛り上がりでKahoot!を行っていました。
クイズ大会の終了後は、子どもが作った解説書にコメントし合う活動を行いました。コメントの中には「重くなるから競技用車イスは鉄で作られていないんだ!」や「メンタルも鍛えているなんてかっこいい」といった記述が見られ、パラリンピックで行われる各競技の工夫などを知り、納得する子どもも多くいました。