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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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EdTechZineオンラインセミナー

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「プログラミングゼミ」で始めるクリエイティブなプログラミング教育

プログラミングでSDGsを広めよう! 総合的な学習の時間での実践例

 本年度から小学校では必修化となったプログラミング教育。予期せぬ休校やオンライン学習の開始などによって、いまだに授業のスタイルを模索している先生も多いと思います。DeNAでは、CSR活動の「次世代のIT支援」の取り組みの一環にて、2014年から継続的に小学校でのプログラミング教育の授業支援を行ってきました。その中から、本年度の総合的な学習の時間でプログラミング学習に取り組んだ、横浜市緑園西小学校の実践事例を紹介します。

総合の時間でプログラミング、DeNAのサポート

 本年度から、いよいよ小学校でのプログラミング教育必修化となりました。一方で新型コロナウイルス感染症拡大の影響も大きく、DeNAでは状況を慎重に判断しながら、オンラインも含めてサポートを行っています。私はプログラミング学習アプリ「プログラミングゼミ」を開発しながら、小学校の授業にゲスト講師として参加しています。

 文部科学省は、必修化にあたり、プログラミングを行う場面として総合的な学習の時間を例示しています。DeNAでは以前から、プログラミングゼミを活用し、総合的な学習の時間でのプログラミング実践を推進してきました。今回は、本年度の取り組みの中から「SDGs」をテーマに行ったプログラミングの授業実践を紹介したいと思います。

「プログラミングを学びたい」子どもたちの思いとは

 総合的な学習の時間でプログラミングゼミを活用したのは、横浜市泉区にある緑園西小学校5年2組。横浜市では総合的な学習の時間は児童間での話し合いでテーマを決め、1年を通して学習を進めて行きます。本年度の取り組みについて、話し合いを行ったところ、児童の皆さんは以下のような課題感を持ちました。

  • これからの世の中では、機械などをプログラミングして扱う必要があること
  • 自分たちがその技術について知る必要があること
  • それらの技術を通して、楽しみながら学んだり情報を発信したりできること

 これらは、DeNAも通じる課題感を持っており、小学5年生が考えたことに大きな驚きと頼もしさを感じました。

 さらに、クラス内で議論を重ね、環境問題やスポーツや健康など、取り組みたい課題がさまざまであったため、よりよい世界に向けて行動したいというみんなの願いと共通していた「SDGs」(持続可能な開発目標)をクラスのテーマとして決めました。そのテーマを解決するために、プログラミングについて学び、活用することを決めました。

プログラミングの活用事例を知ろう、開発者とのオンライン授業

 クラスでは、夏休み明けからプログラミングで取り組むテーマの設定を行い、その後プログラミングゼミ(以下プロゼミ)を使っての作品作りが始まりました。はじめに、アプリ内の「パズル」や「あつめよう」に全員で取り組んで使用方法に慣れてから、プロゼミユーザが自由に作品を投稿できる「みんなの作品」などを参考にプログラムの仕方を詳しく調べて作品作りを進めていったそうです。

 10月末にクラスとDeNAの初回の授業がオンラインで行われました。テスト接続をしている時から、手を振る楽しそうな教室の様子が伝わって来ました。

 まず児童の皆さんが、現在の取り組み状況をプレゼンします。達成に貢献したいテーマごとに「陸グループ」「つくる責任つかう責任グループ」「海グループ」「ボードゲームグループ」「スポーツグループ」の5グループに分かれ、それぞれ作品作りの目的や内容、プロジェクトの計画をDeNAへ共有しました。

 「つくる責任、つかう責任グループ」は、リサイクルについて深く理解してほしいという課題をもっており、クイズをベースにしたゲームを考えているそうです。また、「スポーツグループ」では、健康のために物がなくても楽しめる鬼ごっこを広めることを考え、パンフレットの作成を検討しているそうです。

「スポーツ」のグループのプレゼン
「スポーツ」のグループのプレゼン

 その後、筆者からアプリの作り方の手順を説明しました。プログラミングゼミの開発事例をもとに、キャラクターの制作で苦労したこと、カスタマージャーニーマップ(利用者がサービスを利用する過程の感情や行動の変化を可視化したもの)を使いユーザー体験をデザインしたこと、チーム間で目的や課題を図や絵を使って共有する大切さなどを説明しました。また、DeNAのSDGsの取り組みについても説明を行いました。

 子どもたちからは、「コインをためていくゲームを作りたいがどのようなプログラムを組む必要がありますか?」といった技術的な質問や、「プロゼミを開発する時に使ったアプリはどのようなものがありますか?」といった仕事に関する質問などが挙がりました。

 子どもたちにとって難しい部分もあったようでしたが、取り組みへの熱が高まった様子で、休み時間にもプログラミングに挑戦する姿が見られたそうです。また、プレゼンに向けて発表を分担することで、協力する力も高まったとのことです。

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2回目は作品へのアドバイスを、取り組み状況を発表

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この記事の著者

末広 章介(スエヒロ ノリユキ)

 2012年にエンジニアとして中途でDeNAに入社し、2014年秋よりプログラミング教育を担当。プログラミングゼミを開発するとともに学校にて講師も務める。最近ではオンラインでもプログラミングを教える。二児の父。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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