ソフトウェア開発者で、プログラミング系技術書や記事を多数執筆している柳井政和氏の小説第2弾『顔貌売人 ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』が文藝春秋から8月7日に刊行されます。プログラマー的アプローチで執筆された小説第2弾のテーマとは?
作品紹介
幸子は地方から上京し、東京の大学に入ったが、実家の店の経営難で仕送りが減り、ブラックバイトに手を染める。その中で、騙されてアダルトビデオに出演させられるが、幸子は化粧前と後でまったく別人の顔になるため、その後は都内の銀行に就職して、地味な生活を送っていた。ところがある日、高校の同級生から「おまえ、AVに出ていないか」というメールが届く。驚いた幸子は、メールにあった「AV女優顔探索」というサイトを見て愕然とする。顔認識の技術と個人情報を紐付け、過去を暴く恐ろしいシステム。その作者の真の意図とは一体……?
情報犯罪を阻止するのは、時間との勝負だ。相談を受けた女社長・安藤裕美と、クールな一匹狼の技術者、鹿敷堂は、すぐに行動を開始する。
プログラムに隠されていた謎のメッセージ。犯人の背後に潜む悪の組織。前作「裏切りのプログラム」で登場した名コンビが情報技術を駆使し、汗をかき足で稼いで真実に迫っていく。最先端の情報犯罪と、現代社会の底辺で足掻く者たちの苦悩を活写する傑作ミステリー第2弾。
作者紹介:柳井政和(やない・まさかず)
1975年福岡県北九州市生まれ。97年熊本大学理学部生物科学科卒業。ゲーム会社勤務を経て、現在クロノス・クラウン合同会社代表社員として、ゲームやアプリケーションの開発(*1)、プログラミング系技術書や記事の執筆をおこなう。著書に『マンガでわかるJavaScript』(*2)『プログラマのためのコードパズル~JavaScriptで挑むコードゴルフとアルゴリズム』など、技術書の著書多数。2016年、第23回松本清張賞応募作「バックドア」が最終候補となり、改題した「裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬」で小説家デビュー。
- シリーズ第1作『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』(文藝春秋BOOKS)
- CodeZineでの柳井政和氏のプロフィール・寄稿記事
- 『マンガで分かるプログラミング用語辞典』柳井政和 著、2012年5月~、CodeZine
- 『プログラマーが小説を書くとは』柳井政和 著、2016年9月、CodeZine
書籍情報
- 書名:『顔貌売人 ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』(文藝春秋BOOKS)
- 作者:柳井政和
- ジャンル:エンタメ・ミステリ
- ページ数:320ページ
- 判型:四六判
- 発売日:2017年8月7日(月)
- 定価:本体1,750円+税
- ISBN:978-4-16-390697-3
- 表紙:うめ 先生(「スティーブズ」「大東京トイボックス」他)
- 帯:大森望 先生
*1
2001年オンラインソフトウェア大賞に入賞した「めもりーくりーなー」は、累計500万ダウンロード以上。
*2
Web版も含めて、多くの初心者プログラマーが利用。
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