公文教育研究会は、小学1年生~3年生の子どもを持つ母親1000名、父親800名を対象に実施した「家庭学習調査 2018」の結果を、3月1日に発表した。
「家庭学習調査」は、共働き世帯が増加する中で、子どもの生活・家庭学習の状況や、保護者の意識・行動についての実態を把握することを目的に、平成27年から継続して実施され、今回の「家庭学習調査 2018」は、平成30年11月22日~25日の期間に行われている。
調査対象者に、子どもと一緒にすることを尋ねたところ、母親が一緒にすることの上位は「向き合って会話をする」「勉強を教えてあげる」「買い物に行く」、父親が一緒にすることの上位は「テレビを見る」「お風呂に入る」「向き合って会話をする」だった。
母親の方が一緒にすることが多い中で、「外で遊ぶ」「スポーツをする」「テレビゲームをする」については父親と一緒にすることが多い傾向にある。
子どもの学習状況をどの程度把握しているかを尋ねた質問では、子どもの毎日の学習への関与の多くは、母親が行っていることが明らかになっている。
子どもの家庭での過ごし方について尋ねたところ、「テレビを2時間以上見る」子どもは16.0%だった。また、「ゲームをまったくしない」子どもが21.7%だったのに対して「ゲームを1時間以上する」子どもは19.5%、「外でまったく遊ばない」子どもが16.7%だったのに対して「外で1時間以上遊ぶ」子どもが18.6%となっている。
家庭学習への取り組み内容としては、「小学校の宿題」(89.3%)が最多で、以下「通信教育の課題」(24.1%)、「小学校の宿題以外の予習・復習」(23.1%)が続く。
子どもについて気にかかっていることを尋ねた質問では、「子どもの友達関係」「子どもの学校での様子」「子どもの学習状況」が上位となったほか、母親と父親で気にかかっている事柄に大きな差異はない。父親が母親よりも気にかけている項目としては、「子どもとのコミュニケーション(の少なさ)」(母親19.4%、父親21.8%)と「いじめ」(母親10.4%、父親12.7%)が挙げられる。
小学校の学習指導要領の改訂について、「改訂されることも改訂される内容も把握している」と答えたのは14.2%で、前年度調査(11.2%)と比較して微増したものの、依然として大半の保護者は改訂内容を把握していない。父親に至っては、51.6%が「改訂されることも改訂される内容も把握していない」という結果となった。
新学習指導要領について認知していることとしては、「プログラミング的思考の育成」(32.5%)、「小学校の外国語教育の教科化」(31.9%)、「アクティブラーニング」(25.3%)が上位となっている。もっとも評価が高かったのは「答えが1つでない課題に向き合い、議論すること」(31.2%)で、以下「アクティブラーニング」(27.3%)、「プログラミング的思考の育成」(24.8%)が続く。
新学習指導要領の内容への印象について尋ねた質問では、「全体として好ましくない・あまり好ましくない」という回答は7.2%だった。もっとも多かったのは「どちらとも言えない」(46.2%)で、「非常に好ましい」「まあ好ましい」と合計すると46.6%に達している。
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