文部科学省は8月29日、「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」において平成29年度調査の速報値を公表した。
初等中等教育における教育の情報化の実態などを把握し、関連施策の推進を図るために実施されている調査で、「学校におけるICT環境の整備状況」と「教員のICT活用指導力」との2つの項目を調査している。調査対象は、前者が全国の公立学校(小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校)、後者が全国の公立学校の授業を担当している全教員(授業を一時的・臨時的に担当する教員は含まず)。
今回の調査基準日は、平成30年3月1日となっている。
学校におけるICT環境の整備状況については、教育用コンピュータ1台当たり児童生徒数が5.6人/台(-0.3人/台)、普通教室の無線LAN整備率が34.4%(+4.8ポイント)、30Mbps以上の高速インターネット接続率が91.5%(+4.2ポイント)となった(カッコ内の数字は前年度調査との比較)。
新学習指導要領の実施を見据えた「平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」に基づき、第3期教育振興基本計画で設定された測定指標「学習者用コンピュータを3クラスに1クラス分程度整備」「普通教室における無線LANの100%整備」と比べると、まだ乖離がある状況だ。
教員のICT活用指導力は、教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力が84.8%(+0.8ポイント)、授業中にICTを活用して指導する能力が76.5%(+1.5ポイント)、児童・生徒のICT活用を指導する能力が67.1%(+0.4ポイント)、情報モラルなどを指導する能力が80.6%(+0.6ポイント)、校務にICTを活用する能力が80.2%(±0ポイント)だった。
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