国際エデュテイメント協会は、企業活動の事例をもとにした探究で社会への学びを深め、キャリアについて考える高校生向けエデュテイメント教材「未来の翼プロジェクト」に参加する学校の募集を開始した。募集は2期にわたって行われ、全期間を通じて計1万人の高校生（1〜3年生）に無償で探究教材を配布する。
国際エデュテイメント協会ではこれまで、SDGs探究教材「クリティカル」やソーシャルアントレプレナーシップ教材「ARISE」を累計1万人以上の中高生に展開してきた。しかしながら探究教材は高価であることも多く、手の届く学校が制限されているという実態がある。同法人でも、金銭面での捻出が困難であるため、プログラムの利用を断念する学校を多くみてきたという。
このような背景から発足した「未来の翼プロジェクト」では、教育×エンターテインメントを意味するエデュテイメント、および産学連携の観点から、探究授業の目的に沿った効果的な探究活動を可能にする教材を提供。私立・公立に関係なく質の高い教材が手に届くよう、無償での配布をしたいという思いから取り組みを開始している。
同教材では、横河電機、Edutainment-Lab、マザーハウス、コープさっぽろの、計4社の活動事例をもとにした記事を収録する。各チャプターは、チャプター全体のテーマとなる「Chapter Question」と、探究活動をアシストする「考えてみよう」という2種類の問いによって構成される。横河電機の未来共創イニシアチブが監修したワークシートを通じて、教材の使用を経てキャリアパスを考える活動もできる。
収録チャプター数は4つで計14ページあり、8～12時間分の授業に充当する。教材の対象者は高校1年生～3年生となり、収録エクササイズは以下の通り。
- Chapter Question：プレゼン等に使う答えのない問い
- 企業のケーススタディ：約1500〜3000字の記事およびURL
- 考えてみよう：Chapter Questionに取り組むためのリサーチクエスチョンや問い
- ワークシート：自身の将来を考えるためのキャリアパスにつながるワークシート
学習にあたっては、探究活動の準備として「Chapter Question」を読んでチャプター全体のテーマを把握し、約1500〜3000字の記事本文から企業活動について学ぶ。その後、「考えてみよう」の問いに取り組んで、テーマに対する自分の考え方を確認する。さらに「Chapter Question」へ戻って、問いに対する答えを提案するプレゼンテーションの作成・発表を行う。記事の読解からプレゼンテーション作成にかけては、協力企業のWebページなどを閲覧して、テーマへの理解を深めるリサーチの活動も求められる。
募集期間は、第1弾が5月26日〜6月30日、第2弾が7月1日〜31日。申し込みフォームから応募を受け付けた後、抽選で実施校が決定される。なお、教材の配布数は1校あたり最大300冊で、国内の学校限定となっており、当選校には授業実施アンケートの協力が求められる。
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