日本ビジネスデータープロセシングセンターは、大学の工学部や高等専門学校、工科高校向けとして、ROS2(Robot Operating System 2)に対応した人型ロボット教材「TOMOT-Aro2」を提供している。このたび、同製品をDXハイスクール向けとしてメーカー保証期間を5年に設定し、補助金での導入に最適化した「TOMOT-Aro2-5YR(ともットアロツーファイブワイアール)」の提供を、12月2日に開始した。価格はオープン。
「TOMOT-Aro2」は、OSにLinuxを搭載した小型パソコンをメインコンピュータとする、20軸の関節自由度を備えた人型2足歩行ロボット。フルHD対応のカラーカメラをはじめ、3軸ジャイロ、3軸加速度、コンデンサマイク、ToFレーザー距離、赤外線距離といった多数のセンサーを搭載し、出力装置として内蔵スピーカーと16文字表示対応のLCD・3色LEDを備えている。
Pythonプログラミングの習得から、AI連携制御・ROS2を活用したネットワーク連携制御など、幅広い分野の技術習得に適した先端技術教材で、専用の補助教科書との組み合わせによって各種制御を効率よく学習できる。Pythonを使用した、ロボットアプリ開発に適したサンプルプログラムを多数紹介するとともに、Pythonから実行可能な音声合成AI・画像認識AIも標準搭載しているので、任意の文字を発話させたりカメラからの映像を認識させたりもできる。
バッテリ搭載で、フル充電なら20〜30分程度の完全無線での駆動が可能なほか、学校現場での使用に合わせて、ロボットを手で動かし直接モーションを教え込むダイレクトティーチング機能を標準搭載する。
さらに、数人で1台のロボットを共有する際にロボット待ちで開発時間をロスすることなく、ロボットなしでモーション開発を行うためのクラウド3Dシミュレーターも無料提供している。同シミュレーターは、普通科高校等での学習を想定したノーコードでの開発方法にも適しており、ハイスペックなパソコンや、難解な専用ソフトなどは必要なく、モダンなWebブラウザを搭載する端末ならOSに関係なく利用できる。
なお、今回提供が開始されたDXハイスクール向け「TOMOT-Aro2-5YR」は、メーカー保証が5年で補助金等での導入に最適化された製品構成となっている。
これまで補助金対象製品はメーカー保守契約などの複数年次での契約が難しいため、導入2年目以降は故障時の修理予算が確保できず故障機材を放置せざるを得ない状況があった。「TOMOT-Aro2-5YR」はメーカー保証を5年とすることで、マニュアルに従った操作での故障は保守契約の有無に関わらず同様のサポートが受けられる。
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