スタディプラスは、高校生の男女および保護者を対象に実施した、スマートフォンでの学習に関する意識調査の結果を、7月17日に発表した。
同調査は、「勉強でのスマートフォンの利用に関するアンケート」「高校生のスマートフォン利用に関するアンケート」と題して、6月4日~11日の期間に実施され、高校生約300名、保護者約460名より回答を得ている。
「スマートフォンを勉強に利用したことがありますか?」という質問では、高校生の87.9%がスマートフォンを勉強に利用したことがあると答えた。
スマートフォンを勉強に利用する理由としては、「調べ物をするときにインターネットは手軽にできるから」(49.0%)がもっとも多く、「場所を選ばずに勉強できるから」(42.9%)、「隙間時間で勉強できるから」(40.8%)がそれに続く。また、「遊びの合間に勉強できるから」(16.3%)という意見もあった。
スマートフォンで勉強をする際に利用するサービスは、「YouTube」(43.8%)が最多で、動画教材「スタディサプリ」(23.2%)、学習管理SNS「Studyplus」(20.4%)が続く。YouTubeを利用した勉強としては、「科学の元素記号や中国の王朝などの覚え歌を聴く」「勉強を教える動画を観る」といった使い方が多く、YouTubeの利点としては、「先生と違ってわからないところを何回でも観る(聞く)ことができる」「配信者の年齢が近く、身近な存在として親しみを持てる」といった意見が見られた。
一方で、スマートフォンでの勉強中に「周囲の大人に注意されたことがある」という高校生は36.1%に達しており、勉強中は「保護者には何も言わないで見守ってほしい」(65.2%)、「勉強のアドバイスが欲しい」(23.4%)、「がんばっているねと声をかけてほしい」(21.1%)といった声が高校生から挙がっている。
スマートフォンを使って勉強する場所は、「リビング」(51.5%)がもっとも多く、「自室の机」(45.6%)、「移動中(電車・バスの中など)」(42.5%)、「ベッドの上で寝そべりながら」(26.9%)という順であった。1日のスマートフォン操作時間は「2~3時間」(21.4%)が最多であったものの、スマートフォンで勉強する時間は1日あたり「30分未満」が最多で、「30分~1時間未満」がそれに続く。
保護者に対して、スマートフォンを勉強に使うことについて尋ねた質問では、62.1%が「賛成」と答えており、賛成の理由としては、「手軽に勉強できるから」(77.2%)、「塾・予備校に通うよりも安いから」(65.3%)、「場所を選ばずに勉強できるから」(18.2%)という意見が得られた。ほかにも、「すぐに調べることができる」「調べものには最適」「最新のデータを参照できるから」など、インターネットの利点を挙げる意見が多い。
一方、勉強へのスマートフォンの利用に対して反対する理由としては、「勉強と遊び(SNS・ゲーム)の境目が曖昧で、スマホで遊ぶことに懸念がある」「際限なくいつまでも使っていて、遊んでいるから」といった意見が多かった。
さらに、78%の保護者は、勉強中にスマートフォンを触っている子どもを見て、「遊んでいるのでは」と疑ったことがあり、その理由としては「何に使っているか見えないので心配」(75.1%)がもっとも多く、ほかにも「スマホにはSNSも入っているから」「普段からよくコミュニケーションアプリやフリマアプリを見ているから」「遊ぶことももちろんあるだろう」「まず間違い
なく遊んでいるから」「自分が高校生だったら、遊ぶと思うから」といった意見が挙げられている。
保護者に対して、勉強に集中させるために子どもからスマートフォンを没収したことがあるかを尋ねたところ、34%の保護者が「没収したことがある」と回答した。
約4割の家庭が、スマートフォン利用における時間や場所に関するルールを設けており、「夜11時以降は禁止」「1日4時間まで」といった時間についてのルールや、「利用はリビングのみ」「寝室には持っていかない」といった場所に関するルール、「成績が下がれば利用時間を短縮する」「テストで点数が芳しくなければガラケーに変更する」といった成績に関連するルールが多い。ほかにも、「SNS に友達の悪口を書かない」「課金はしない」といった、スマートフォン利用にまつわるトラブルを防ぐためのルールを定めている家庭もあった。
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