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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

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子どもも教師もワクワク! デジタルツールで生まれる令和の学び

教育での生成AI活用は生成してからがスタート! 授業で子どもが使える実践も紹介

子どもも教師もワクワク! デジタルツールで生まれる令和の学び 第16回

子どもたちの考えを1つにまとめた文を提案してくれるGoogleスライド

 以前の記事で、Canvaを使って子どもたちの個々の学習のまとめから学級全体のまとめを作る事例を紹介しました。「自分も実践してみたいけれど、Canvaを導入していないからできない」との声を聞いたので、Googleスライドで同様のことができるようにしてみました。

 以下のリンクをクリックしてGAS付きのGoogleスライドをコピーします。

 スライドが開いたら、上メニューバーの「拡張機能」をクリックし、「Apps Script」をクリックします。左サイドバーの歯車アイコン(プロジェクトの設定)をクリックして下にスクロールし、「スクリプトプロパティを追加」をクリック、プロパティに「geminiapikey」、値に取得したAPIキーを入力してから「スクリプト プロパティを保存」をクリックします。

 1ページ目に子どもたちの振り返りがいくつかある状態で、上メニューバーの「まとめる」をクリックし、「実行」をクリックします。初回のみ認証が必要になるので「OK」をクリックし、次の画面で自分のGoogleアカウントを選択します。環境によっては警告が表示されるので「詳細」をクリックし、「一番下の〇〇(安全ではないページ)」に移動をクリックします。なお、出所がはっきりしないファイルではこの操作をしないでください。

 プロンプト入力画面が表示されるので、テキストボックス上に表示されているプロンプト例をコピー&ペーストして「OK」をクリックするとページが追加され、子どもたち個々のまとめ文を1つにまとめた文章が提示されます。プロンプトで3パターン作るように指示すると、3パターンのまとめが提示されるので、子どもたちが話し合って絞り込む活動ができます。

振り返りをまとめる手順
振り返りをまとめる手順

自分の好きな世界観で例文を示してくれる意味調べシート

 子どもたちに直接生成AIを使わせていた際に、一番使用頻度が高かったのは、言葉の意味調べです。国語辞典やWebの辞典で言葉を調べると意味は表示されますが、それで子どもたちが言葉の意味をイメージとして理解できるとは限りません。子どもたちに親しみのある昔話などの世界観で例文を示すと、言葉の意味を理解しやすくなります。GeminiのAPIを使い、直接生成AIを操作しなくても好きな作品で例文を示してくれるシートを作りました。

 以下のリンクをクリックしてGAS付きのGoogleスプレッドシートをコピーします。

 シートが開いたら、上メニューバーの「拡張機能」をクリックして「Apps Script」をクリックします。左サイドバーの歯車アイコン(プロジェクトの設定)をクリックし、下にスクロールして「スクリプトプロパティを追加」をクリック、プロパティに「apikey」、値に取得したAPIキーを入力してから「スクリプト プロパティを保存」をクリックします。

 スプレッドシートに戻り「調べたい言葉シート」で、学年、調べたい言葉、説明してほしい世界観をセルに入力して、説明を表示するセルをクリックします。上メニューバーの「意味調べツール」をクリックし、「AI意味調べ」をクリックすると、初回だけ認証手続きが必要になります。認証後に再度「AI意味調べ」を実行すると、調べたい言葉の意味を指定した作品の世界観で説明した文章が表示されます。

 説明は「=aijiten(学年, 言葉, 世界観)」という関数で提供されており、セルの内容を変更すると、すぐに説明に反映されるので、納得できるまで世界観を変更することができます。

AI意味調べシートの操作手順
AI意味調べシートの操作手順

 私のYouTubeチャンネルでは今回の実践を動画でも解説しています。こちらもぜひご覧ください。

授業での生成AI活用解説動画

最後に

 読書コンクールや大学のレポート等で生成AIが使われることが問題として度々話題になります。私自身は生成AIが使えるようになったのにもかかわらず、いまだ旧来のルールでコンクールやレポートを続けていることにも問題を感じますが、AIで生成して提出して終わるのはチート行為と捉えられても仕方ないと思います。

 しかし、生成AIはチートツールではありません。生成して終わろうとするからチート扱いされるだけであり、うまく使えば、とても有効なツールです。

 AIに任せられる作業は思い切ってAIに任せて時間を短縮し、子どもたちがじっくり考え、話し合い、時にはやり直す時間を確保することで、これまでよりも一歩先に進んだ授業をデザインする余裕が生まれてきます。

 教育での生成AI活用は、生成して終わりではなく、生成してからがスタートです。これまでは考えたり話し合ったりする準備の作業に多くの時間を費やしてきましたが、その準備はある程度生成AIに任せられるようになってきました。生成AIを怖がったり否定したりする前に、まずは教師が難しいことは考えず、読者の皆さんも、とりあえず生成してみましょう。

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この記事の著者

前多 昌顕(マエタ マサアキ)

 五所川原市立五所川原小学校教諭、青森県プログラミング教育研究会発起人で事務局長。初任の頃よりICTの教育活用に興味を持ち研究を進める。いったんICT教育と距離を取り、研究対象を思考ツールにしたが、プログラミング教育必修化をきっかけに再開する。マイクロソフト認定教育イノベーターエキスパート2018-...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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