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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

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子どもも教師もワクワク! デジタルツールで生まれる令和の学び

まずは校務で生成AIを活用し効率化!「難解な資料の理解」「所見文のたたき台作成」の事例

子どもも教師もワクワク! デジタルツールで生まれる令和の学び 第15回

 「デジタルでもアナログでもできることはまずはデジタルで」をモットーに、数多くのデジタルツール・教材を活用する、公立小学校教諭の前多昌顕先生。本連載ではさまざまなツールの活用実践について、連載形式でお伝えします。前回(第14回)からは「学校での生成AI活用」をテーマにお届けしています。第15回では、校務での活用事例をご紹介いただきます。(編集部)

授業で使うその前に

 前回は生成AIの授業活用の、私なりの分類についてお伝えしました。

 「早速授業で使ってみたい!」「もう使ってみた!」という方もいらっしゃるかと思います。もちろん授業で使うのもよいのですが、まずは授業以外の校務で使ってみると、生成AIに慣れることができるのでおすすめです。

「NotebookLM」で難解な資料を理解しやすくする

 学校には文部科学省や教育委員会から、重要かつ難解な文書が日々送られてきます。それらを読み解くにはかなりの時間がかかります。

 「NotebookLM」は、Googleが提供するAI搭載のノートツールです。アップロードしたPDFやテキストファイル、WebサイトのURLを解析して要点を抽出したり、情報を整理・要約したり、質問に答えてくれたりします。アップロードしたデータの中から回答を出してくるので、ハルシネーション(正確な情報の中に誤った情報が混ざってしまうこと)が発生しにくいのも特徴です。また、アップロードしたデータをAIの学習に使用しないため、学校でも安心して使えます。

 ここでは文部科学省のサイトに掲載されている「教育基本法」を使って手順を説明します。

 まずはNotebookLMのページ(https://notebooklm.google.com/)を開きます。初めて起動すると、ユーザーの個人データがNotebookLMのトレーニングや改善に使用されないことの説明が表示されます。

 次の画面で「作成」をクリックすると、ソースを追加する画面になります。ソースにはファイルのアップロードのほかに、Googleドライブ内のファイル、WebサイトやYouTubeのリンク、テキストの貼り付けが選択できます。ここではPDFをアップロードするので、「ソースをアップロード」をクリックし、アップロードしたいファイルを選択してから「開く」をクリックしてください。

 アップロードが終わると、資料の概要が表示されます。ただし、説明があまりにもあっさりしているので、全体像の理解にはつながりません。そこで下部のチャット欄に、もう少し詳しく説明してほしい旨を入力して送信します。すると、もう少し詳しい概要が表示されます。

NotebookLMで要約する手順
NotebookLMで要約する手順

 これで理解できるのであればここで終わってもよいのですが、さらに簡単にするために「小学生でも理解できるように説明してください」と入力して送信してみましょう。すると、より平易な表現で資料の内容を説明してくれます。

小学生でも理解できるように指示
小学生でも理解できるように指示

 自分の好きな作品の世界観で説明させることも可能です。ここでは「桃太郎」の世界観で説明するように入力して送信してみます。すると、桃太郎の世界観をメタファーにして資料の説明をしてくれます。

桃太郎の世界観で説明するように指示
桃太郎の世界観で説明するように指示

 重要なのは、小学生向けの文章や物語の世界観で説明されたものだけを読んで、そこで終わりにしないことです。必ず、理解が足りない部分が出てきます。難解な文書を生成AIの活用で平易な内容に書き換え、頭を「生わかり状態」にしてから、原文を読んで正しく理解する必要があります。それでも、最初から原文を読むよりも、かなりスムーズに理解が進むはずです。

次のページ
通知表の所見文のたたき台を作る

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この記事の著者

前多 昌顕(マエタ マサアキ)

 五所川原市立五所川原小学校教諭、青森県プログラミング教育研究会発起人で事務局長。初任の頃よりICTの教育活用に興味を持ち研究を進める。いったんICT教育と距離を取り、研究対象を思考ツールにしたが、プログラミング教育必修化をきっかけに再開する。マイクロソフト認定教育イノベーターエキスパート2018-...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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