STYZは、同社の運営するインクルーシブデザインスタジオCULUMU(くるむ)が、首都圏の国立・公立・私立合わせて230大学を対象に実施した、アクセシビリティ対応状況に関する一斉調査レポートを、11月8日に公開した。あわせて同調査レポートをもとに、アクセシビリティ対応状況などを解説するオンラインセミナーを11月28日15時から開催する。参加は無料で、事前申し込みが必要。
同調査は、4月1日から事業者による障がいのある人への合理的配慮の提供が義務化され、企業からの問い合わせが増加したことから行われた。
調査レポートによれば、国立大学では14校中2校(約14%)、公立大学では6校中5校(約83%)、私立大学では209校中15校(約7%)が、Webアクセシビリティ方針を公表している。Webアクセシビリティ方針を公表している22校中14校(約64%)で、目標とするアクセシビリティレベルは「なし」とされており、とりわけ私立大学では「なし」が67%を占めた。
Webアクセシビリティ試験について、国立大学の14校中1校(約7%)、公立大学の6校中1校(約17%)、私立大学の209校中1校(約0.5%)が実施した試験の結果を公表している。
サスティナブル方針は、国立大学の14校中7校(約50%)、公立大学の6校中4校(約67%)、私立大学の209校中63校(約43%)が公表している。国立大学と公立大学は、どちらも50%超がサスティナブル方針を公表しており、私立大学よりもサステナビリティを重視している傾向がみられる。
企業ごとのaxe DevTools TotaでのIssue数をみると、もっとも多いIssue数の範囲は「11〜15」(32校)で、「6〜10」「16〜20」(どちらも28校)にも多くの大学が集中している。一方で、「101以上」の大学が11校存在しており、アクセシビリティの問題がとりわけ顕著となった。「0」の大学は7校にとどまり、ほとんどの大学で対応が必要であることが明らかになった。
今回の調査レポート公開にあわせて、同調査から得られたアクセシビリティ対応状況などを解説するオンラインセミナー「教育機関におけるアクセシビリティ対応の現状とアクセシビリティへの取り組み方【首都圏の大学】」を、11月28日15時〜16時に開催する。セミナーでは、CULUMUでこれまで取り組んできたアクセシビリティ事例をもとに、アクセシブルなWebサイトを実現するための取り組みも紹介される。参加費は無料で、事前登録が必要。定員は100名となっている。
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