Welcome to talkは、宮城県教育庁が実施する2024年度「ICTを活用した心の健康観察事業」に採択されたことを、9月6日に発表した。宮城県内の実証モデル校に向けて、9月からスクールメンタルヘルスケアサービスの提供を開始する。
同事業では、生徒の情報端末に「心の健康観察相談システム」を導入し、日常的な心の健康観察から、生徒が発信するSOSサインの早期発見と適切な支援につなげる体制作りに取り組む。
ICTを活用してモデル校の生徒が「いつでも、どこでも、手軽に、気軽に相談できる」窓口をオンライン上に設置し、メンタルヘルス不調を起こした生徒がSOSを発信しやすい環境を整備。メンタルヘルス不調の早期発見・早期支援につなげる。
同事業を通じて実証モデル校の生徒は、手元の端末を用い、日々の心理状態の変化を確認しながら自分に合った方法でこころの専門家(児童精神科医・精神科医・心理士)に相談できる。
実証モデル校
- 宮城県工業高等学校
- 宮城県東松島高等学校
- 宮城県石巻北高等学校(飯野川校含む)
同事業の概要は以下の通り。
心の健康状態のモニタリング(ココモニ)
1日1回、声を送ってココロの状態をモニタリングできる。テクノロジー(音声感情センシング)を活用してSOSサインを逃さない。相談希望時のアンケートはWHO-5(精神的健康状態表)を採用し、心の健康状態をグラフで可視化する。
テキスト健康相談
より気軽に手軽に相談できるよう、テキストカウンセリングを実施する。マイページから何回でも利用可能で、24時間いつでも受け付けている。営業日2日以内に心理士が回答する。生徒が希望すれば、専門家とのオンライン健康相談の予約に進むことが可能となる。
オンライン健康相談
「もっとじっくり、ゆっくり相談したい」に応えるため、オンラインカウンセリングを行う。相談は1回45分で、生徒は好きな時間(平日13時~22時)に好きな専門家を選んで相談予約できる。担当専門家は、両日中に報告書兼意見書を提出する。教職員の負担軽減を図りながらきめ細かな支援を実現する。
バーチャル健康相談
3次元の仮想空間で好きなアバターを介したコミュニケーションを行う。相談は1回45分。予約日当日はMetaQuestヘッドセットを装着し、アバターに扮してバーチャル空間にアクセスする。カウンセリングルームでは、同社のこころの専門家のアバターが迎える。
学校管理サイトの設定
生徒のメンタルヘルス状態を一元管理できるサイト。グルーピング、テキスト健康相談の受付日・回答日などの履歴確認や、オンライン健康相談の予約状況の確認・報告書兼意見書の閲覧、リスク管理およびココモニアラートの閲覧が可能となる。
同事業では、実証モデル校の生徒一人ひとりを広く見守る「サステナブルプラン」を採用する。モデル校の全生徒にアカウントが付与され、生徒一人ひとりにマイページが開設される。ココモニの分析の推移はマイページ上のグラフでチェックできる。1アカウント(生徒)あたり、テキスト健康相談は利用無制限、オンライン健康相談は12回(心理士相談10回/医師相談2回)が付与され、自分に合った方法(書く相談または話す相談)でこころの専門家に相談できる。生徒一人ひとりがこころに意識を向けてメンタル不調に気づき、こころの専門家と伴走しながらメンタルリテラシーを高め、自らのセルフケアを促す。
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