河合塾は、2020年度から始まる大学入試改革を受けて、現中学1年生~高校2年生の男女500組、同一の親子を対象にした「2020年度大学入試改革に関する意識調査」の結果を、6月28日に発表した。
「2020年度大学入試改革に関する意識調査」は、5月26日~31日の期間に、インターネット調査で行われている。
「2020年度に大学入試改革により入試が変わる(センター試験廃止など)ことを知っていますか?」という質問では、「知っている」と答えた親が59.2%だったのに対して、子どもは49%にとどまった。
一方で、旧帝大志望者の親子の場合は、70%以上(親:76.4%、子ども:81.1%)が「知っている」と答えており、医学部志望の親子も比較的数値が高いことから、難易度の高い大学を志望する親子ほど認知度が高いといえる。
「大学入試や高校・大学進学について、情報収集はしていますか?」を尋ねたところ、親の53.8%、子どもの56.8%が「情報収集をしていない」と回答した。とりわけ、子どもでは高校生になってから情報収集を始める傾向があるものの、2020年度の大学入試改革をはじめて迎える現高校1年生すら「積極的に情報収集をしている」のは約半数ほどとなっている。
一方で、旧帝大の志望者では、親の34.5%、子どもの37.7%が「積極的に情報収集をしている」と答えており、難易度の高い大学を志望する親子ほど情報収集にも力を入れているといえる。
なお、情報収集の手段としては、Webよりも実際の現場や人を通した情報が信頼されている。
大学入試改革が行われることに対する不安要素や、対策意識について尋ねた質問では、70%以上の親子が「不安」を感じると回答した。
具体的な不安要素としては、「入試に対して十分な情報収集・対策が出来ているか」「漠然とした不安」といった内容が上位になっているほか、親子ともに「英語」を挙げる声が多い。
「英語について不安を感じる理由は何ですか?」を尋ねたところ、「学校の授業と入試問題のギャップ」「英検やTOEIC 等外部試験の必要性」といった回答が多かった。
大学入試改革に向けて、親が教育現場に期待することとしては、「スピーキングを含む英語力の強化」(67.0%)が最多となっている。
「学校以外でも勉強する必要があると感じていますか?」という質問では、「学校以外でも英語の勉強をする必要性がある」と感じている親子が70%以上いるほか、英語については学校以外の外部機関に強くサポートを求めていることがわかる。
「2020 年度に大学入試が変わることで、志望高校や志望大学の選択に影響しますか?」を尋ねたところ、親の52%、子どもの50.8%が「影響する」と回答した。
なお、河合塾は特別講演会やWebページで、新入試の情報を随時発信している。
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