すららネットは、同社の提供するAI×アダプティブラーニング教材「すらら」が、知的障害・発達障害などがある若年受刑者を対象として設置された全国初の刑務所・市原青年矯正センター(千葉県市原市)に導入されたことを、11月14日に発表した。
同センターは、入所時におおむね26歳未満の障害特性を持った若年受刑者を集めて処遇を行う刑務所。通常の講義形式の授業に馴染まず、その特性によって学力の幅も大きいことから、個々の学力と学習進度に合わせて小学校から高校までの学習内容を学べる「すらら」の導入に至っている。
今回の、同センターへの「すらら」導入は、刑事施設としては初となり「教科指導」での活用を目的としている。「すらら」のレクチャー機能においてキャラクターが動きや音声で解説し、視覚・聴覚情報が豊富である点も、受刑者の特性に適していると評価されたという。
同センターでは、今回の「すらら」導入によって個々の受刑者に合わせた学習内容を瞬時に提供できること、受刑者が自力で学習に取り組める助けとなることを狙いとする。これまで、学校などにおける通常の学習についていけず、社会から取り残された面もある受刑者たちが自己のペースで学び直し、学力を高めていくことで出所後の選択肢が増え、円滑に社会復帰して1件でも多くの再犯が減ることを目指している。
「すらら」は、小学校から高校までの5教科(国語、算数/数学、英語、理科、社会)を、教員役のアニメーションキャラクターと一緒に、個々の理解度に合わせて進められるアダプティブなICT教材。レクチャー機能、ドリル機能、テスト機能により、学習内容の理解と定着をワンストップで実現する。同教材の小学生低学年版では、発達障害児の認知特性に対応するインクルーシブ的発想を取り入れたレクチャー機能を開発しており、不登校や貧困の子どもを支援するNPOや東京都の一時保護所など、あらゆる環境の子どもたちに教育の機会を提供している。
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