年に1度の大型アップデート
2021年8月にFlipgridのアップデートが行われました。6月に行われたオンラインイベント「Flipgrid Live」で予告されていた通り、今年のアップデートは過去最高のアップデートでした。
Backdrop
ZoomやMicrosoft Teamsでおなじみのバーチャル背景がFlipgridにも実装されました。グリーンバックなしでもそこそこきれいに背景を抜いてくれます。同じWebアプリでバーチャル背景を実装しているGoogle Meetと比較すると若干輪郭が不鮮明です。今後の性能向上に期待したいところです。
Web版の場合はカメラを起動し、「Effects」ボタンの右に追加された「Backdrop」ボタンをクリックすると、バーチャル背景を設定できます。
あらかじめ用意された画像のほかに、自分で用意した画像をアップロードして使用することもできます。アップロードした画像は保存されないため、使う度にアップロードする必要があります。アスペクト比が16:9の画像以外は、強制的に16:9に変形されるため注意が必要です。
また画面収録で、PowerPointやGoogleスライドの画面を背景に表示することができます。自分の位置を右下や左下に変えられるため、資料を提示しながらのプレゼン動画を撮影することも可能です。ただし、かなりのマシンパワーが必要で、子どもたちが使っているChromebookでは、画面が固まって動かなくなったり、遅延が生じたりして、快適に使うことはできず不評でした。
また「Blur」を選択すると、自分以外の背景をぼかすことができます。
大変魅力的なBackdropですが、端末によっては使えない場合があります。CPUがIntel製のものであればChromebookでも使えるのですが、インテル製以外のCPUを搭載しているChromebookでは使えないようです。背景の選択はできるのですが、肝心の自分が映らなくなります。
また、Intel製でもCore 2 Duoのように、古すぎるCPUではFlipgridのカメラアプリ自体が起動しませんでした。Windows 7のサポート終了で、無理やりWindows 10にして延命したパソコンを使う場合は要注意です。
機能が向上した結果、カメラを起動してから実際に撮影できるようになるまでに時間がかかるようになりました。子どもたちからは「便利になったけど、もっさりしたね」との感想が出ています。
Flipgrid Lenses
iOSのFlipgridアプリに「Flipgrid Lenses」が追加されました。これはSnap CameraやSNOWのように、リアルタイムで画像を加工して動画を撮影できる機能です。Backdropは背景だけが変更されるのに対して、Flipgrid Lensesは自分の顔も加工されます。現時点では26種類のフィルターが用意されています。フィルターによっては、画面をタップすることでエフェクトに変化が生じるものもあります。
現状ではiOS版のアプリにのみFlipgrid Lensesは実装されています。Android用のアプリは近日中に公開されるとのことです。Web版ではFlipgrid Lensesを使えないため、子どもたちが大変残念がっています。iPadが導入された学校で、アプリのインストールが許可されている学校はぜひ試してみてください。