はじめに
私の勤務する学校では、2月から「Chromebook」および「Google Workspace for Education」が導入されています。導入に際して、広く浅く知っていただくモチベーションを保つためにも、資格取得を教員全員で目指すことを提案しました。予算も確保することができたので、研修をスタートさせる前にバウチャー(受検のためのクーポン券)を購入、あとには引けない、やるからには資格取得を目指しましょうと、計画しました。教員向けの資格「Google 認定教育者」の概要は前回の記事をご参照ください。
まずは受検に必要なバウチャーを購入
Google 認定教育者の試験は、通常はクレジットカードでの支払い(10ドル)となりますが、バウチャーを事前に購入することで、日本円かつ請求書が発行される形での支払いができます。
日本でバウチャーを取り扱っている主な企業は、株式会社スマートストリートさんや、イーディーエル株式会社さんなどです。レベル1のバウチャーは、スマートストリートさんでは1100円、イーディーエルさんでは1000円で販売されています(※記事執筆時点の価格、どちらも税別)。
私はイーディーエルさんで購入しました。20を超える数となるため、一度Webサイトのフォームから問い合わせ、電話での確認後、受検者の名簿をスプレッドシートで共有(編集権限も付与)しました。その後、請求書が送付され振り込みで支払い後、スプレッドシートにバウチャーコードが追加されました。このコードを研修資料に差し込み印刷して、研修開始よりも先に、先生方へ渡しました。これで試験を受ける準備が一歩進み、手元にコードまで届いているので「少しはやってみよう」という気持ちになっていただけたのではないかと思います。
校内研修の進め方
私はGIGAスクール構想による端末導入に際し、「超充GIGA(ちょうじゅうぎが)」というお便りを先生方に向けて発行しています。
その紙面において、ほぼ毎日、放課後に10分だけの研修を持つことを周知しました。時間を10分に設定したした理由は、まず新しいものに触れることが苦手な先生方にとってはギリギリ耐えられる時間だと考えたからです。そして、せっかくのGIGA端末との出会いを苦行でスタートさせたくなかったので、本当に簡単な使い方を10分で教えるという縛りを設け、スモールステップで進めていきました。
学校には端末導入時に、各ツールの簡単な使い方に関する冊子が配布されており、その冊子内のテーマごとに担当を分け、私がすべての研修を受け持つことは避けるようにしました。全体の研修であるという空気感を作りたかったからです。
1回目の研修は「Chromebookとはなにか」からスタート。「ドキュメント」や「スプレッドシート」「スライド」「Meet」「マップ」といった各種ツールについての研修を毎日実施しました。
担当分けをして10分の制限を設けたもう1つの理由として、担当者が何を伝えるべきかを選択する必要が出てくる(結果、そのツールについてはある程度習熟している状態になる)ようにデザインしたかったことも挙げられます。研修でそのツールを担当した人が詳しくなる。そこで、わからないことはその担当者に聞くことで、教員同士の教え合いが進むようにしました。
また、ツールの使用方法以外の座学部分についてはGoogleのトレーニングページを案内し、学習を各自で進めてもらうようにしました。本当に初歩の初歩から始めたい方には、オンライン講座「gacco」が提供している「はじめての Google for Education」をおすすめしました。