マイナビは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する2024年度「大学発スタートアップにおける経営人材確保支援事業(Management Personnel Matching program:MPM)」の、実施事業者として採択されたことを10月4日に発表した。
大学発スタートアップは、大学に潜在する研究成果を掘り起こして、新市場の創出を目指す「イノベーションの担い手」として期待されている。しかしながら、日本での設立数が少ない傾向にあること、研究者に事業化する意識が低いこと、事業化・事業運営のための経営人材が少ないことが課題となるほか、博士・博士研究員(ポスドク)の不安定なキャリアも社会課題とされている。
このような背景から、同社は、MPMの事業趣旨に沿う形で同事業を実施。自らが起業またはスタートアップの経営者として参画することを志向する人材(経営人材)を発掘して、大学などの技術シーズ・大学発スタートアップとのマッチングを通じて、大学発スタートアップの経営人材獲得ルートを多様化し、その創出・成長を支援する。
具体的には、全国約800大学との接点を持つ同社が、博士課程を中心とした人材に対してインキュベートプログラムをはじめとするアントレプレナーシップ教育(起業・経営者教育)の機会を提供することで、研究の事業化促進を目指す。また、同社の運営するプロ人材活用プラットフォーム「スキイキ」を活用して、CxO(経営幹部)経験者やMBAホルダーと研究シーズをマッチングさせるイベントを開催し、相互理解を図りつつ入職までの伴走支援を行う。あわせて、各種取り組みを同社のテック系媒体で発信することによって、大学発スタートアップの可能性について社会へ積極的に伝えていく。
現在開催予定のイベントやプログラムとしては、博士課程(前期・後期)のためのキャリア探索セミナー「博士の力が活きるキャリアの探索」を、10月22日と12月23日のいずれも19時からオンラインで開催する(両日は同じ内容)。さらに、博士課程(前期・後期)、社会人博士、ポスドクを対象とした「博士課程(前期・後期)のためのインキュベートプログラム 2024」を北海道、名古屋、大阪、福岡にて開催予定となっている。
同社は同事業について、博士課程や博士研究員が自身の研究者としてのキャリアだけでなく、自らの専門知識とイノベーション力を最大限に活用できる新たな選択肢を提供することだととらえている。今後も大学や高校などの教育機関、官公庁との連携を図りながら、産官学連携や日本での人材育成に取り組んでいくという。
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